コンテンツ
- 現在のゲーム業界
- ブロックチェーンゲームのメリットは?
- ブロックチェーンがゲーム業界に与える影響は?
- 真の所有権
- 非中央集権的なマーケットプレイス
- 決済の効率化
- 異なるゲームでの相互利用
- 公平なゲーム環境
- ゲームを楽しめる期間
- 課題
- ブロックチェーンゲームの例
- まとめ
ブロックチェーンのエコシステムは速いペースで拡大し、それを利用する人の数は日々増加しています。ブロックチェーンは主に仮想通貨のネットワークで利用されている技術ですが、革新的なソリューションとして、幅広い業界で活用することができます。
しかし、ブロックチェーン技術がゲーム業界をも変えようとしていることを知っていましたか?
現在のゲーム業界
現在のオンラインゲームの大部分が、中央集権的なモデルで運営されています。ゲームの運営者が独占的に管理するサーバーに、データが全て保存されているのです。
一般的にゲームのデータとは、アカウントの情報やサーバーの履歴です。サーバーの履歴には、ゲーム上の全ての出来事が記録され、価値あるコレクション、アイテム、ゲーム内通貨など、プレイヤーがゲームで集めたアセット(資産)も保存されています。
データベースは1つの企業が管理しているため、プレイヤーはアカウントやアイテムを本当に所有しているとは言えません。また、サーバーが中央集権的であるということは制約も多く、脆弱性を有します。例えば、以下のような内容です。
- 技術的な問題によるサーバーダウン
- システムへのハッキング
- ゲームサービスの終了
- 不当なアカウント閉鎖
- ゲームの仕組みや料金に対する透明性の欠如
- 開発者や運営者によるゲームデータの改ざん
言い換えると、様々な権限がゲーム会社にあるのです。しかし、ブロックチェーン技術は、こういった問題を解決もしくは軽減することができます。
ブロックチェーンゲームのメリットは?
分散型データベースとして、ブロックチェーンのシステムは、あらゆるデジタルデータを検証・保護することができます。ゲームの履歴やアイテム、トークンといった全てのデータを守ります。ゲームにおける様々な権限を、ゲーム会社からプレイヤーに戻すことが主な目的です。
各プレイヤーが、自分のアカウントやアセットを完全に管理できるようになり、いつでも自由にアセットを交換することも可能になります。様々な方法を利用して、ブロックチェーンゲームを開発・運営できます。
ブロックチェーンがゲーム業界に与える影響は?
ブロックチェーンの活用はゲーム業界にとってどのようなメリットがあるか、具体的に見ていきましょう。
真の所有権
アセットには、ゲーム内のカード、スキン、アイテムやキャラクターも含まれます。種類に関わらず、全てブロックチェーンのトークンに紐づけられ、分散型ネットワークで維持されます。
非中央集権的なマーケットプレイス
通常ゲームでは、ゲーム会社がドロップ率やゲームのエコシステムを管理する権限を持ちます。ゲーム内アイテムをロックしたりバインドしたりして、プレイヤーが交換できないようにすることもできます。
決済の効率化
異なるゲームでの相互利用
ゲーム内のデータやアイテムをブロックチェーンでトークン化することによって、異なるゲーム間でアセットの交換ができるようになります。これによってプレイヤーはデジタルアセットを再利用でき、様々なゲームで試すことも可能です。
ゲームのアイテムをトークン化し、同じブロックチェーン上にあるゲームであれば、プレイヤーはトークンを交換することができるのです。
公平なゲーム環境
使い方次第で、ブロックチェーンを利用すれば、オープンソースで透明性の高い分散型のゲームサーバーを構築することができます。この場合、ゲームの仕組みを変更するには、ブロックチェーンネットワークの参加者から多数の賛成を得なくてはいけません。
さらに、ブロックチェーンが分散型で単一障害点がないため、ハッキング等によるゲームの妨げを防ぐことができます。
ゲームを楽しめる期間
ゲームが中央集権化されたサーバーで運営されている場合、開発者はいつでもプロジェクトを中止したり、ゲームのサービスを終了したりすることができます。ブロックチェーンを利用すれば、たとえ開発者がサービスを中止しても、プレイヤーはゲームを継続することができます。
ブロックチェーンネットワークが稼働し続けている限り、ゲームを継続できるのです。新たな開発者が引き継いで、プロジェクトを改善していく場合もあるでしょう。
課題
確かにブロックチェーン技術は、ゲームの世界に新たな可能性をもたらしましたが、解決しなくてはならない重大な課題が残されています。以下がその一例です。
- スケーラビリティ:ブロックチェーンは中央集権化されたネットワークよりも処理速度が遅くなる傾向があるので、ゲームをグローバルに普及させることができない可能性があります。
- 利用者不足:ブロックチェーンゲームは数多く生まれていますが、需要はあまりありません。プレイヤーが少ないゲームがほとんどです。
- 中央集権性:全てのブロックチェーンゲームが、完全に非中央集権化されているわけではありません。ERC-721を初めとするブロックチェーン上のトークンを利用していても、サーバーが中央で管理されているゲームもあります。
- クオリティ:例外はありますが、クオリティが低くて人気がないゲームがほとんどです。画質を重視したり、深いゲーム体験を望むゲーマーには人気がありません。
- 参入障壁:ブロックチェーンゲームを開発し、運営を継続するための資金を調達するのは容易ではありません。また、スケーラビリティの問題と共に、ゲームの利用者が少ないことは、開発者のモチベーション低下につながります。
- 競争力:ブロックチェーンゲームは独立した小さなグループによって開発されている場合が多く(インディーズゲーム)、中央集権化された大手のゲーム会社と競争するのは大変です。
ブロックチェーンゲームの例
従来のゲーム市場と比較すると、ブロックチェーンゲームの市場はまだ新しく、比較的小規模です。しかしブロックチェーンネットワーク上に構築されたdApps(分散型アプリケーション)やゲームの数は増加しています。
非中央集権的なアプリやゲームの大部分が、イーサリアムのブロックチェーンを利用しています(例:Enjin、Loom)。一方で、EOS、TRON、 ONT、 NEO、 VeChain、IOSTといった他のネットワークを利用したプロジェクトも増加しています。以下は、ブロックチェーンゲームの例です。
- ディセントラランド(Decentraland:仮想現実プラットフォーム)
- クリプトキティ(Cryptokitties)
- ゴットアンチェインド(Gods Unchained)
- マイクリプトヒーローズ(My Crypto Heroes)
- チーズウィザード(Cheeze Wizards)
- クリプトスペースコマンダー(Crypto Space Commander)
- マイサリアム(Mythereum)
- アクシーインフィニティ(Axie Infinity)
- ハイパースネークス(HyperSnakes)
- イオスダイナスティ(EOS Dynasty)
- イオスナイト(EOS Knights)
- ビヨンドザボイド(Beyond the Void)
- クリプトゾンビ(CryptoZombies)
- リレントレス(Relentless)
- ハイパードラゴンズGo(HyperDragons Go)
- クリプトウォーズ (CryptoWars)
まとめ
ブロックチェーン技術が、ゲーム業界おいて大きな可能性を秘めていることは明らかです。プレイヤーや開発者に重大なメリットをもたらし、特に非中央集権性、透明性、互換性の面で改善が期待されています。
開発者が課題を解決することができれば、ブロックチェーンはゲームの世界を変え、全く新しいエンターテイメントを生むことができるでしょう。そうすれば、プレイヤーはもっと自由にゲームを楽しむことができるようになります。
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