最大の暗号資産であるビットコインは、金曜日の反落にもかかわらず週間で4.2%上昇し、市場の関心は3月17日〜18日に予定されるFOMC会合と、原油価格が100ドルを超えることで利下げ観測がどう変化するかに移っている。
中東地域での戦争が始まってから2週間が経過したが、ビットコインは開戦時点よりも高値を維持している。
ビットコイン(BTC)は土曜日の朝に7万1000ドルで取引されていた。過去24時間では0.7%下落したが、この動きには米国がイラン最大の原油輸出拠点であるハールグ島の軍事目標を爆撃したことが背景にある。
金曜日に記録した7万3838ドルの高値からの急速な反落が見られたものの、下落幅は限定的だった。ビットコインはハールグ島に関連するニュースを受けて3.5%の下落を見せたが、そこで下げ止まった。1か月前であれば、同様のエスカレーションはより深刻な売りを誘発していた可能性が高い。
週間ベースでの数値は、その堅調さを示している。ビットコインは7日間で4.2%の上昇を記録した。イーサ(ETH)は5.5%上昇して2090ドル、ドージコインは5%上昇、ソラナは4.2%高の88ドル、BNBは4.5%上昇して655ドルとなった。戦争の激化にもかかわらず、主要な銘柄はすべて週間ベースでプラス圏にある。
市場はこの紛争にリアルタイムで順応しつつある。戦争初期には、いかなるニュースも過剰反応を引き起こしていた。誰もテールリスクを価格に織り込めなかったためである。しかし現状では、トレーダーたちは一定の枠組みを持ち始めている。それは、攻撃が発生し原油価格が急騰し、ビットコインが一時的に下落しても再び回復するというパターンである。
このパターンが繰り返されることで、ニュースに反応して即座に売る動きは弱まってきた。ただし、7万3000〜7万4000ドルの抵抗線は依然として存在し、ここ2週間で4回、ビットコインの上昇を阻んでいる。
ハールグ島に関するトランプ氏の発言は市場に新たな変動要因をもたらした。同氏は金曜日遅く、SNS「Truth Social」への投稿で、石油インフラに対する攻撃は「礼節の理由から」控えたものの、イランがホルムズ海峡の封鎖を継続する場合は「直ちに再考する」と述べた。
これに対しイラン側は、エネルギーインフラへの攻撃はこの地域にある米国関連施設への報復攻撃を引き起こすと反応した。これは48時間前には存在しなかった条件付きのエスカレーションの脅威である。もし石油インフラが標的となれば、IEA(国際エネルギー機関)が史上最大と呼ぶ供給混乱はさらに深刻化する可能性がある。
一方、過去24時間で約3億7100万ドルの清算が発生したことは、金曜日の相場が両方向に激しく動いたことを反映している。ショートの清算額は2億700万ドル、ロングの清算額は1億6300万ドルであった。これは、73,800ドルまでの急騰で弱気筋が踏み上げられ、その後ハールグ島のニュースを受けて直前にロングポジションを取っていた勢力が逆に踏まれた格好である。
今後市場の注目は3月17日〜18日のFOMC会合に移る。原油価格の100ドル超え、史上最大級のエネルギー供給の混乱、そして解決の見えないまま第3週に入った戦争は、スタグフレーションのシナリオを軽視できなくしている。
CME FedWatchによると、政策金利が3.5%〜3.75%で据え置かれる確率は95%以上と織り込まれている。ただし決定内容以上に重要なのはドットチャートとパウエル議長の記者会見である。もし再び利上げの可能性が示唆されれば、ここ5か月間、実現しない利下げを織り込んできた暗号資産市場を含むリスク資産にとって大きな打撃となる可能性がある。