2024年10月、HashPaletteからパレットチェーン(Palette Chain)が将来的にAptos Network(アプトスネットワーク)へ移行することが発表された。
これにより、パレットチェーンのガバナンストークン「パレットトークン(以下、PLT)」はアプトスネットワークのネイティブトークン「アプトス(以下、APT)」へ引き換えが行われるとなる。
それゆえ、PLT保有者は自動的にAPTへと引き換えられることになるが、注目すべきはこのチェーン移行が税務処理にどのような影響を与えるかだ。
そこで本記事では、PLT保持者が理解しておくべき税務処理に関するポイントについて解説する。
PLT保持者が理解しておくべき税務処理に関する論点
今回の移行に関して、PLT保有者が理解しておくべきポイントは以下の論点になります。
論点:仮想通貨同士の交換として扱われ、損益認識されるのか?
PLTからAPTへの引き換えが仮想通貨から仮想通貨への交換として扱われ、損益が認識されるかどうかについて、現在(2024年10月末)明確なガイダンスは存在しない状況である。
仮想通貨から仮想通貨への交換は、税金の計算上において、交換元の仮想通貨を日本円で売却し、売却した価格で交換先の仮想通貨を購入した、という処理がなされることとなる。
そのため、仮想通貨から仮想通貨へ交換しただけで、含み益が出ているのであれば、それは利益として計算され、税金の支払い義務を負うこととなっている。
今回のPLTからAPTへの移行が、仮想通貨同士の交換に該当するかどうかの1つの参考として、下記の一般社団法人 日本仮想通貨税務協会(JCTA)のガイドラインがある。
JCTAからの見解
一般的に、含み損益のある資産を売却した場合には、所得が実現したものとされ、資産の交換は売却に含まれると解されるため、メインネットへの移行においても交換と判断し、所得が実現したと考えることも可能性としては考えられます。
しかし、トークンのメインネットへの移行は、旧通貨から新通貨に強制的に移行されるものと所定の手続きを経て移行されるものがありますが、どちらも保有者の意思とは関係なく移行し、移行させないという選択肢がなく、またICOの段階でメインネットへの移行により旧通貨から新通貨へ変換されることが予定されていることから、移行の前後において事実上の同一性を保持したままであると考えられ、(実質的には名称の変更のみである)当該移行により価値の処分や価値の交換が行われておらず、所得は実現していないものと解すことが妥当と考えられます。
したがって、メインネット移行時のトークンスワップについては、売却を認識せず、新通貨の取得原価は旧通貨の取得価額を引継ぐことが妥当ではないかと考えます。
上記のガイドラインに従うと、仮想通貨同士の交換に該当しない条件は下記の2つになると理解することができる。
条件1:保有者の意思とは関係なく移行され、移行しないという選択肢がないこと
条件2:ICOの段階でメインネット移行が予定されていること
今回のPLTからAPTへの移行は、条件1は満たしているものの、条件2は満たしていないと考えることができる。
HashPaletteの公式発表やプレスリリースによれば、今回のPLTからAPTへの移行はHashPaletteの現状の課題解決のための最適な解決策との記載がある。そのため、上記のJCTAのガイドラインが今回のケースにそのまま適用されるかは不明である。
仮想通貨同士の交換時の税金計算
仮に、PLTからAPTへの移行が、仮想通貨同士の交換に該当する場合は、下記のような形で損益計算が実施されることとなる。
例:PLTからAPTへのスワップ(交換)したと認識される場合の損益計算
取得価格:PLTを100トークン、1トークンあたり10円で購入
スワップ時の価格:APTの市場価格が1トークンあたり15円
計算:100トークン ×(15円 – 10円)= 500円の利益
この500円の利益が譲渡所得として課税対象となり、税務申告が必要となる。
なお、「損益=売却価格ー取得価格」のため、移行時の価格が取得価格よりも低ければ、損失となる。
税務処理における今後の対策
PLTからAPTへの移行が税務上どのように扱われるかが未確定なため、今後の税務処理については、公式なガイダンスを確認することをお勧めしたい。最終的な税務処理の方法は金融庁や税務当局の指導次第で最終的な判断が決まるため、個人の税務処理においては顧問税理士と相談しながら慎重に対応してほしい。
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