カナダ政府は、非銀行系ステーブルコイン発行者に対し、適格なカナダ国内の金融機関に準備金を預け、トークンを1対1で裏付けることを求める規制案について、パブリック・コンサルテーションを開始した。利回り支払いの禁止措置は維持される。
同規制案では、発行者に対し、準備金をカナダの銀行、信用組合、信託会社などの適格な金融機関で保管させ、顧客はステーブルコインと法定通貨を3営業日以内に交換できるようにし、償還手数料は1%を上限とすることを義務付けている。
12月23日まで行われる今回の協議は、銀行業界が利回りの提供禁止を強く求める中で開始された。これは顧客が銀行口座から資金を移し、従来型金融機関の貸し出し資金が減少する懸念に基づくもので、米国でも同様の問題が指摘されている。カナダ銀行協会のNatalle Begeron氏は6月に、Stablecoin Act(SCA)による利回り禁止を強く支持する旨を表明している。
カナダ政府は今年初めにStablecoin Actを成立させており、今回の規制案は発行者がBank of Canadaに登録するために必要な要素を定めるものであると説明している。
一方で、カナダ国内の一部暗号資産取引所はすでにステーブルコイン保有者に報酬を支払っており、Coinbase CanadaはOntario Securities Commissionから利回り提供の許可を得ている。ただし、顧客にリスク警告や資金が預金保険の対象外である旨を明示することが条件となっている。
連邦政府の法定通貨連動型ルール案では、第三者を通じての利息支払いも含め、ステーブルコイン発行者による利息支払いを禁止する一方、取引に連動した報酬は継続して認める。
この規制案の施行は2027年末頃が見込まれている。
また先月下旬、カナダの大手銀行6行は、従来型金融機関間でより迅速な資金移動を実現するため、カナダドル建てのトークン化システム検討を発表している。この動きは、9月10日に金融監督当局であるOffice of the Superintendent of Financial Institutionsがトークン化預金は法的に従来型預金と区別されないと発表した直後のことである。
なお、カナダ初の規制対象デジタル資産カストディアンであるTetra Trust Companyは5月、Alberta Treasury Board and Financeの承認を得てカナダドル建てステーブルコインCADDを発行している。
