VanEckの報告によると、ビットコイン・オプション市場は現在、極端な恐怖を示しており、下落ヘッジのためのプレミアムが過去最高を記録している。
現物価格は安定しつつあるにもかかわらず、投資家は依然として防御的な姿勢を崩さず、またレバレッジを用いた投機活動も落ち着きを見せている。さらに、実現ボラティリティは80から50台へと低下しており、市場センチメントの慎重さが示されている。
VanEckの2026年3月中旬版Bitcoin ChainCheckによれば、ビットコインのトレーダーは下落リスクに備えるため、これまでにない高額の費用を支払っていることが判明した。これは現物価格が安定し始めている状況に反し、投資家の警戒心が根強いことを示すものだ。
レポートの中で、VanEckのシニアアナリストは、ビットコインの30日平均価格が前期間比で19%下落する一方、実現ボラティリティは約80から50強へ低下したと指摘している。
また、先物の資金調達率も4.1%から2.7%へと低下し、レバレッジを活用した投機が収束傾向にあることを示唆している。
オプション市場の動向も、投資家の極度の慎重姿勢を表している。VanEckによれば、プット/コール建玉比率は平均0.77程度で推移し、一時は0.84にまで上昇した。この水準は、中国によるビットコイン・マイニング規制が行われた2021年6月以来、最も高い数値だという。
さらに、レポートでは過去30日間にトレーダーがプットオプションに約6億8,500万ドルを費やした一方で、コールオプションのプレミアムは12%減少し、約5億6,200万ドルとなったことを示している。
現物取引高に対するプットのプレミアム比率は約4ベーシスポイントに達し、VanEckのデータでは過去最高値である。
レポートには以下のように記載されている。
「現物取引高に対するプットプレミアムは約4ベーシスポイントの過去最高水準に達しており、これはTerra/Lunaステーブルコインの崩壊およびイーサリアムのステーキング流動性危機があった2022年半ばの水準のおよそ3倍にあたる。」
これにより、投資家がさらなる価格下落に備えた保険(ヘッジ)に対して非常に高いコストを支払っていることがわかる。
VanEckはこうした強い恐怖感は、新たな暴落の前触れというよりは、市場の転換点を示すことが多いと述べている。過去6年間の分析で、同様のオプション市場の悲観的局面を経た後、ビットコインは90日で平均13%、360日で平均133%の上昇を示していたという。
また、レポートはオンチェーンアクティビティが依然として弱いままであること、加えてマイナーによる売り圧力が限定的である点も指摘している。
