法規・政策

暗号資産やブロックチェーン業界に関する規制、政策、法制度の動向をまとめるカテゴリです。金融庁、SEC、各国政府の法案、ルール整備、コンプライアンス対応など、業界に影響を与える重要な制度変更と政策ニュースを掲載します。

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シルバーゲート銀、約100億円でSECなど規制当局と和解

シルバーゲート銀行(Silvergate Bank)の親会社は、適切なマネーロンダリング防止プログラムを維持せず、プログラムの有効性について誤解を招くような情報開示を行ったとされる件について、米証券取引委員会(SEC)、連邦準備制度理事会(FRB)、カリフォルニア州金融保護革新局(DFPI)と和解した。 SECはシルバーゲートの元幹部も起訴。前CEOのアラン・レーン(Alan Lane)氏と前COOのキャスリーン・フレイアー(Kathleen Fraher)氏は和解に合意し、前CFOのアントニオ・マルティノ(Antonio Martino)氏は容疑を否認した。 2023年に破綻し、業界の銀行危機を増幅させた暗号資産(仮想通貨)フレンドリーな銀行の親会社、シルバーゲート・キャピタル・コーポレーション(Silvergate Capital Corp.:SCC)は、内部管理の失敗と投資家への不適切な情報開示に関する米連邦政府とカリフォルニア州の規制当局からの告発について和解するため、6300万ドル(約102億円、1ドル162円換算)を支払うことに合意した。 SECは7月1日、シルバーゲート銀行が、有効な銀行秘密法/マネーロンダリング防止(BSA/AML)プログラムを持っていないにもかかわらず、一般市民や株主を欺いたとして、親会社のシルバーゲート・キャピタル・コーポレーションの前CEOのアラン・レーン氏、前COOのキャスリーン・フレイアー氏、前CFOのアントニオ・マルティノ氏を提訴。FRBとDFPIも同様に同社を告発した。 シルバーゲート、レーン氏およびフレイアー氏は、SECの申し立てを認めることも否定することもなく、罰金を支払うという和解に合意し、2人は他の上場企業の役員または取締役になることを5年間禁止されることにも合意した。シルバーゲートはFRBおよびDFPIとも和解した。 シルバーゲートの罰金には、FRBからの4300万ドル、同銀行の内部取引の管理方法にも不備があったとするDFPIからの2000万ドルが含まれている。SECも5000万ドルの罰金を課したが、こちらは罰金の合計金額には含まれない見込みだ。 和解には裁判所の承認が必要であり、SECはプレスリリースの中で、シルバーゲートが銀行監督当局に支払う金銭的罰金によって、SECへの罰金は相殺される可能性があると述べた。 マルティノ前CFOは、弁護士からの声明を通じて申し立てを否定し、これらの申し立ては2022年のある四半期に関連したもので、「判断主導の」決定に関するものだと述べた。 提訴の内容 「2022年11月までの数回の機会において、レーン氏とフレイアー氏、そして彼らを通じてSCCは、シルバーゲート銀行のBSA/AMLコンプライアンスプログラムに重大な欠陥があることを知った。さらに、サンフランシスコ連邦準備銀行(FRBSF)を通じたFRBによるシルバーゲートに対する複数の調査結果を通じて、レーン氏とフレイアー氏は同行のBSA/AMLコンプライアンスプログラムに重大な欠陥があることを知っていたはずだ」と訴状には記されている。 さらにSECは訴状の中で、シルバーゲートが主要顧客で、2022年11月に破産を申請したFTXによる約90億ドル相当の不審な送金を検知できなかったと主張した。 「2021年と2022年のほとんどの期間、同行はその主要商品である『シルバーゲート取引所ネットワーク:SEN』の適切な自動監視を行っていなかった。SENは、同行の暗号資産関連顧客間で資金を移動させるための重要なメカニズムであり、暗号資産関連顧客を惹きつけるように設計されていた。しかし、同行はSENで発生した約1兆ドルの銀行取引について、不審な動きがないかを適切に、あるいは自動的に監視することを怠った」(訴状) シルバーゲートのチームは、政府の調査官からその取り組みが不十分であるとの連絡を受けたが、それでも四半期報告書や年次報告書(「10-Q」および「10-K」フォーム)ではリスク要因がなかったと主張したとされる。 2021年に提出された四半期報告書では、一部の暗号資産顧客のために銀行が「高まったリスク」に直面していることは「認めていた」が、銀行秘密保護法のコンプライアンスに関連する具体的な欠陥を幹部が認識していたことは公表していなかった。 シルバーゲートの広報担当者はCoinDeskに対し、今回の和解は同銀行が現在進めている清算に向けたプロセスの一環であるとして、次のように述べた。 「2023年3月上旬、シルバーゲートは政府の支援を受けずに自主的に清算するという責任ある決断を下した。2023年11月時点で、すべての預金は顧客に返済され、シルバーゲートはその後すぐに業務を停止した。本日発表された和解は、シルバーゲートの銀行認可の返上を促進し、同行が引き続き秩序ある清算を行う一環であり、FRB、DFPI、SECによる調査を成功裏に終結させるものだ」 任意清算 シルバーゲートは、大手暗号資産企業御用達の銀行だったが、業界に吹き荒れる壮絶な逆風に屈し、いわゆる「暗号資産の冬」に閉鎖された3つのテクノロジー関連の金融機関の1つめとなった。他の2行(シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行)は米国当局に差し押さえられ清算されたが、シルバーゲートは政府の介入もなく、預金者への返済のために連邦政府の支援を必要とすることなく閉鎖に動いた。 シルバーゲートと他の2つの金融機関の破綻は、アメリカの銀行に数カ月に及ぶ混乱を引き起こし、暗号資産の人気がさらに低下するなか、暗号資産関連企業はサービスを提供してくれる金融機関を求めて奔走することになった。 シルバーゲートは、小さなコミュニティバンクから暗号資産セクターの主要な金融パートナーになる急成長を遂げたが、その転落はさらに早かった。 同行の閉鎖は、暗号資産業界に賭けていた同行が、サンフランシスコ連邦住宅貸付銀行からの立替金を返済するための現金を調達するため、有価証券の売却を加速させたことが2023年3月に提出された有価証券報告書によって明らかになったことがきっかけとなった。 しかし、2022年の最後の数カ月に暗号資産関連顧客から80億ドル以上の預金を失っており、警告の兆候はそれ以前からあった。 FRBの監察官は2023年10月の報告書で、シルバーゲートの経営陣は「無能」であり、担当者は事業で起こっている事態に対応できなかったと結論づけている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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暗号資産を保有する企業向けの財務サービスを開始:アブラ

ビットコインをバランスシート上の準備金として保有したい企業向けの財務関連サービスを、アブラが開始した。 個別に管理された口座に対して、カストディ、トレーディング、借入、利回り関連のサービスが組み合わさって提供される デジタル資産のプライム・サービスおよび資産管理プラットフォームを提供するアブラ(Abra)は現地時間7月1日にプレスリリースを行い、バランスシート上に準備金として暗号資産(仮想通貨)を保有したい企業向けのサービスである、アブラ・トレジャリー(Abra Treasury)を開始したと発表した。 同サービスは、米証券取引委員会の登録投資顧問会社であるアブラ・キャピタル・マネジメントが運営し、企業、ファミリーオフィス、非営利団体に対して幅広くデジタル資産についての財務管理ソリューションを提供する。 アブラ・トレジャリーは、カストディ、トレーディング、借入、利回り関連のサービスを組み合わせて提供し、顧客は暗号資産を個別に管理された状態で保有することができる。これにより、顧客は自らのデジタル資産について名義や所有権を保持することができる、と同社は述べる。 インフレ圧力の上昇と地政学的緊張の高まりが特徴的な今の不透明なマクロ環境は、一部の企業財務担当者に、バランスシート上の準備金としてビットコイン(BTC)の追加を検討せざるを得なくさせている。 暗号資産の保有が一般化する兆し ビットコイン保有企業として最大なのはマイクロ・ストラテジー(MicroStrategy:MSTR)で、226,331トークンを有する。マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏の率いるこのソフトウェア企業はナスダックに上場しており、暗号通貨の元祖であるビットコインを2020年から貯めている。 アブラ・キャピタル・マネジメントの資産運用責任者であるマリッサ・キム(Marissa Kim)氏は、「ビットコインを財務での準備金として用いるのに関心を示す、クリプトネイティブではない企業が増加していることが、デジタル資産業界に光が当たり、市民権が与えられる兆候だ」と述べた。 同氏は発表の中で「中小企業、特に不動産会社のオーナーや経営者が、自身のビジネスニーズや不動産プロジェクトに必要な資金を調達するためにビットコインを購入したり、担保に借り入れたりすることに関心を示す事例が増えており、これまでは見られなかったことだ。」と述べている。 州銀行監督者会議(CSBS)が現地時間6月26日に行った発表によると、アブラおよび創設者兼CEOのウィリアム・ビル・バーヒト(William “Bill” Barhydt)氏は、然るべきライセンスを取得せずにモバイルアプリケーションを運営していたとして、25州の金融規制当局と和解した。和解契約の条項に基づき、アブラは和解した州における米国の顧客に対して最大8,210万ドル(約131億3,600万円、1ドル160円換算)分の暗号資産を返還する予定となっている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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フランス総選挙、極右と極左が勢力を拡大か──暗号資産法制の策定が困難になる可能性

マリーヌ・ルペン氏率いる極右政党「国民連合」が、フランス国民議会(下院)選挙の第1回投票で勝利を収めた。 第2回の投票は7月7日に行われる。 フランスで6月30日に実施された総選挙の第1回投票で、マリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏率いる極右政党、国民連合(旧国民戦線)がリードしたことがフランス内務省の発表で明らかになった。 暫定データによると、ルペン氏の父ジャン=マリー・ルペン(Jean-Marie Le Pen)氏が設立した同党は、登録有権者の約19%を獲得した。野党左派連合の「新人民戦線」が18.19%で2位、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の「ルネサンス」党を含む与党連合「アンサンブル」が13.02%で続いた。 この結果は、欧州議会選挙での国民連合の勝利を反映しており、その選挙結果を受けてマクロン大統領は急遽、総選挙の実施を決定した。誰が勝利を収めるにせよ、マクロン大統領は辞任するつもりはないと述べている。しかし、同大統領の所属政党が289議席の過半数を得られなかった場合、法案の成立が困難になる可能性がある。 「来週何が起こるかは予測が難しいが、マクロン大統領の賭けは現段階では裏目に出たことは明らかだ」と、Crypto Council for InnovationのEU政策責任者マーク・フォスター(Mark Foster)氏はCoinDeskに声明で述べた。 「彼は国民連合が欧州議会選挙ほどよい結果を残さないことを期待していたが、実際には得票数を増やした。 新議会は極左と極右の勢力が大幅に拡大し、国内政策(暗号資産やデジタル資産を含む)の策定が不安定かつ困難になる一方で、国際舞台や欧州の舞台における大統領の権限が制限されることになるだろう」と述べた。 国民連合は現在、元党首のマリーヌ・ルペンが議会党首を務め、ジョルダン・バルデラ(Jordan Bardella)氏が党首として率いている。国民連合は、欧州連合への拠出資金の削減、移民の削減、出生による市民権の剥奪、外国人犯罪者の国外追放を望んでいる。ブリタニカ・ドットコムによると、国民連合は外国人嫌悪と反ユダヤ主義を助長していると非難されている。 第1回目の投票で有権者の12.5%を獲得できなかった候補者はすべて落選となる。7月7日に行われる第2回投票では、各選挙区に残った候補者の中から1人を選ぶ。 フランスはすでに暗号資産(仮想通貨)分野で大きな進歩を遂げている。昨年、フランスで暗号資産関連企業が74社登記され、その数は100社にまで増加すると予想されている。規制当局はさらなる企業の誘致に努めている。 欧州連合の広範囲にわたる暗号資産規制パッケージである「暗号資産市場規制法(MiCA)」は、昨年可決された。この法律には、ステーブルコインに関する規制も含まれており、すでに施行されている。その他の法律は、今年末までに施行される予定だ。フランスはすでにこの分野に関する独自の規則を施行しており、MiCAの施行で先行できると期待されている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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プライベートチェーン、すでに毎月1.5兆ドル以上を処理

金融テクノロジーコンサルタントのブロードリッジ(Broadridge)は、大手銀行がかかわるレポ取引を同社のパーミッションベースのDLRプラットフォームで1日あたり500億ドル(約8兆円、1ドル160円換算)処理していると述べた。 また欧州に特化した証券金融のプライベートロックチェーン企業HQLAxは、同社のプラットフォームによって、銀行は年間1億ユーロ(約171億円、1ユーロ171円換算)節約できると述べた。 数兆ドル規模のレポ市場は、資本市場における資金調達の生命線だ。 暗号資産とTradFi(伝統的金融)の双方におけるトークン化の支持者は、1兆5000億ドルをはるかに超える価値のレポ取引や他の形態の証券金融取引がプライベートブロックチェーンを使って毎月実行されていると聞いて驚くかもしれない。 これは高度に断片化された、数兆ドル規模の市場のほんの一部であり、こうしたプライベートブロックチェーンは世界最大級の金融機関の多くにそれなりの規模で採用されている。実はイーサリアムブロックチェーンのような、大々的にアピールされているオープンチェーンに関連するRWA(現実資産)トークン化の規模を軽々と凌駕している。 実際、こうしたパーミッションベースのあまり注目されていないレポ台帳は、現存するブロックチェーンテクノロジーの用途で最も成功しているもののひとつと言える。なぜなら、レポ(多くの場合、流動性の高い国債を担保に、合意された買い戻し日と価格で現金を借り入れること)は資本市場における資金調達の生命線だからだ。 JPモルガンやゴールドマン・サックスのようなウォール街の金融大手は、レポ取引のような分野に関しては具体的なデータの共有に消極的。JPモルガンは自社ブロックチェーン「オニキス(Onyx)」で1日に20億ドルもの取引を処理しているとされる。 オニキス・デジタル・アセッツ(Onyx Digital Assets)のグロース責任者ニキル・シャルマ(Nikhil Sharma)氏によれば、顧客は「単一の台帳上で現金と担保をトークン化して受け渡すことができるスマートコントラクトを使って、数十億ドル相当のレポ取引を数分以内に決済できる」という。 システム上重要な銀行のいくつかは、テクノロジーコンサルタント会社であるブロードリッジの分散型台帳レポ(DLR)プラットフォーム上で数千億ドルのレポ取引を実行している。 ブロードリッジのDLRプラットフォームは、ソシエテ・ジェネラル、UBS、HSBC、あるいはシカゴを拠点とするトレーディング大手DRWなどが利用しており、1日500億ドル相当のレポ取引を処理している。 また、欧州を中心とするHQLAxも有力なプレーヤーだ(同社の社名は、High-quality Liquid Asset:高品質流動資産の頭文字を取っている)。 あらゆる場所での相互運用性 高い取引高を誇るだけでなく、これらのプラットフォームはクロスチェーンの相互運用性を構築し、銀行グレードの現金決済トークンを統合している。 R3のエンタープライズグレードの台帳「コルダ(Corda)」を使用して構築され、HSBC、BNYメロン、ゴールドマンがプラットフォームに参加しているHQLAxは先週、ロンドンを拠点とするスタートアップFnality(イーサリアムのパーミッションドバージョン上に構築された機関グレードのデジタルキャッシュのプロバイダー)とのDvP(証券資金同時受渡)レポ決済を完了した。 デジタル・アセット(Digital Asset)が作成したスマートコントラクト台帳「Canton Protocol」を使用して構築されたブロードリッジのDLRは先月、イーサリアムのプライバシーに焦点を当てたバージョンで動作するJPMモルガンのJPMコインと相互運用可能になった。DLRはコメルツ銀行にも採用されており、さらに多くの銀行が近々採用する予定だ。 「キャッシュサイドにおけるJPMコインとの連携は、おそらく世界最大のデジタルキャッシュの取り組みであり、我々はおそらく、世界最大の担保の取り組みを進めている。そのため、相互運用性を目指して協力することは非常に重要だ」とブロードリッジのデジタル・イノベーション責任者オラシオ・バラカット(Horacio Baraka)氏は述べた。 ゴールドマン・サックスのデジタル資産担当グローバル責任者マシュー・マクダーモット(Mathew McDermott)氏は、長年にわたるレイヤー化と断片化がもたらした従来のレポや証券貸付市場の非効率性を指摘した。 「DLTは既存のプロセスを大幅に改善し、日計りレポや日計りFXのような新市場を創出する可能性を秘めている。そのため、ブロードリッジのDLRやHQLAxのようなプラットフォームが成長し、規模を拡大し続けていく成功を見るのは素晴らしいことだ」とマクダーモット氏は述べた。 「スパゲッティのような混乱」 証券金融に携わる人々にとって、ブロックチェーンは常にキラーアプリケーションのように思えていた。 HQLAxのギド・ストローマー(Guido Stroemer )CEOは、大手銀行が担保義務を果たすために物理的に移動させる必要がある膨大な証券の複雑さを「信じられないほど絡み合ったスパゲッティのような混乱」と表現している。 このような複雑さは、銀行が緩衝材として高価な過剰担保を購入して、ときおり発生する決済の失敗や、日計りのカウンターパーティー信用リスクにつながるタイムラグに対処しようとすることにつながる。 「こうした逆風を和らげることで、銀行は控えめに見ても年間5000万ユーロから1億ユーロを節約できると考えている。我々は、銀行業界が有価証券を保管場所から移動させることなく、有価証券の所有権を選択した担保債権へと移すことを可能にする」とストローマー氏は語った。 ストローマー氏は、HQLAxの取引高が年内に数百億ドル規模に達すると見込んでいるとして、次のように語った。 「機関投資家がHQLAxのプラットフォームに移動させることを計画している、非常に多くの取引がある。HQLAxの市場シェアはいずれ、4000億ユーロから5000億ユーロに達するだろう」 入り口? トークン化が暗号資産の世界にしっかりと根付いていることを考えると、こうしたプライベートチェーンがパブリックブロックチェーンとTradFiの融合のストーリーにどのように食い込んでいくかは興味深い。 ブロードリッジの日計りレポビジネスはあまり注目を集めていないだろうが、トークン化の全領域の中で最も優れたプロダクト・マーケット・フィットを実現しているかもしれないとVC企業ドラゴンフライ(Dragonfly)のゼネラルパートナー、ロブ・ハディック(Rob Hadick)氏は述べた。 「この種のオンチェーン商品はウォール街の標準になるだろう」とハディック氏は語り、次のように続けた。 「とはいえ、これがパブリックチェーンや、より広範な暗号資産エコノミーにとって、どのような価値をもたらすかはわからない。いわば『入口』になり得るという議論もあるが、それには多くの信用が必要となる」 ブロードリッジのバラカット氏は、証券がパブリックネットワーク上で発行され、オープンなデジタルキャッシュで決済されるようなトランスフォーマティブなシナリオもあり得ると指摘。だが、そのためには規制の変更が必要であり、新しいテクノロジーを取り入れる際、特にレポ取引にパブリックブロックチェーンを使用するようなディスラプティブな事例の場合には、当然のことながらリスク回避も起こり得ると述べた。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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米証取委による独自の行政処分は違憲:米最高裁

米連邦最高裁判所は現地時間6月27日、米証券取引委員会(SEC)の重要な強制執行手続きのひとつを剥奪する判決を下し、6対3の賛成多数で、連邦政府機関による組織内裁判官の起用は陪審裁判を受ける憲法上の権利に違反するとの判断を下した。 これまでSECは、民事の証券詐欺に関する告発を処理し、罰金を科すにあたって、連邦裁判所への提訴ではなく、行政法裁判官が取り仕切る組織内の手続きを用いることがあった。組織内部でSECが事案を処理できる権力は、2008年の世界的な金融危機を受けて2010年に成立したドッド・フランク法によって認められた。 今回の最高裁による判決を受け、SECが証券取引法を執行し、金銭的な処罰を求めるには、再び連邦裁判のみに頼らざるを得なくなる。 この判決は、SECの強制執行能力を弱体化させるだけでなく、同様の問題を抱える全米労働関係委員会(NLRB)を含め、これまで組織内部の手続きで執行を行ってきた他の連邦政府機関に対して広範囲に影響を及ぼす可能性がある。 「本日の決定は、法廷で裁判を行わずに組織内部で強制執行の審理を行うという連邦政府機関の能力に対して、重要な制限を課すものだ。本事件はSECに関するものだが、他の多くの連邦政府機関は、詐欺に関する法律やその他に関しても判例法が求めるのと極めて類似した法的基準に基づき、強制執行を行なっている」と、国際法律事務所メイヤー・ブラウン(Mayer Brown)のパートナー弁護士であるアンドリュー・ピンカス(Andrew Pincus)氏はメールで声明を発表した。 「最高裁の決定により、これらの訴訟はすべて、独立した連邦裁判官と陪審員の前で裁かれなければならなくなり、長きにわたり多くの政府機関を利することとなった「組織内裁判による有利性」を取り払った」と同氏は続けた。 賛成意見と反対意見 ジョン・ロバーツ長官は裁判官による多数意見を伝える際、「詐欺訴訟に直面した被告は、中立的な裁定者の前で、自身と同様に市民である陪審員によって裁判を受ける権利がある」と記した。 「こうした権利を認めずに、反対することは、議会に対して検察官、裁判官、陪審員の役割を行政府の手に集中させることを容認するものとなる。」そして、「それは憲法が求める三権分立とは正反対のものである。」とロバーツ長官は記した。 ニール・ゴーサッチ(Neil Gorsuch)陪席判事は賛成意見の中で、「陪審員も独立した裁判官もなく、法廷とは異なる手続きで市民に罰則を科す」SECの権限は、個人の自由を侵害するものだと主張した。 同判事は「今日、これらすべてを再確認しても、裁判所によってSECには十分な権限と手段が残っていないとは言い難い」と記している。 ミシガン州を拠点とし「ICOスーパーストア」と呼ばれるトークンロット社(TokenLot LLC)およびその所有者2名に対する2018年の訴訟や、暗号資産建ての仮想証券取引所を設立したコンピュータープログラマーに対する2014年の訴訟など、SECが行政手続きを通じて解決した暗号資産関連の訴訟も存在する。 ソニア・ソトマイヨール(Sonia Sotomayor)陪席判事は反対意見を書き、今回の判決は「権力の掌握」であり、「こと三権分立の話になると、本裁判所はアメリカ国民および他の機関に対して、自分たちの言うことが絶対だという、不穏な傾向の一端」であるとした。 「どのように政府機関を構成するのが最善か、どのように一般大衆に対する損害を正当化するのが最善か、さらには、政府のために創られた権利の執行をどのように規定するのが最善か、裁判所は議会に対して指示する」と同判事は記した。「議会がSECのような制度を設けるには、それなりの理由がある。SECのような制度は、連邦裁判所において陪審裁判を行うよりも、効率性や専門性、透明性、合理的な意思決定、統一性、予測可能性、政治的説明責任の強化など、重要な利益をもたらす可能性がある。」 ヘッジファンド・マネージャーのジョージ・ジャーケシー・ジュニア(George Jarkesy J)および彼の会社のパトリオット28社(Patriot28 LLC)が2つのヘッジファンドの資産について偽り、連邦証券法に違反したとSECが申し立てた、2013年に始まるSEC対ジャーケシー氏の事案がある。 同氏を連邦裁判所に提訴する代わりに、本件は当初、行政法判事の前で審理された。同氏は上訴し、2022年にニューオーリンズの控訴裁判所はSECによる手続きは違憲との判決を下した。SECは上訴し、最高裁が昨年11月に開廷している。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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ビットコイン決済アプリのストライク、イギリスでサービス開始

ビットコイン決済アプリのストライクがイギリスの顧客向けにサービスを開始した。 今年初めにヨーロッパとアフリカでローンチされたのに続き、イギリスでも事業を展開することになった。 ビットコイン(BTC)のブロックチェーン技術を利用した決済アプリ「ストライク(Strike)」は、6月25日のブログ記事で、イギリスでの事業を開始したと発表した。ヨーロッパとアフリカでの展開からわずか数カ月で事業の拡大を実現したことになる。 イギリスの顧客はストライクのアプリを使って、資産の売買や引き出しができるようになったと同社は述べた。ユーザーはビットコインまたはポンドを送受信できる。 この決済会社は積極的な拡大を続けており、現在では世界100以上の国と地域で事業を展開している。ストライクは4月にヨーロッパで、年初にはアフリカでサービスを開始した。一部の暗号資産(仮想通貨)関連企業がイギリスから撤退する中、ストライクは事業の拡大を進め、ビットコインのさらなる普及に向けた取り組みを強化していくと述べている。 「人口6700万人のイギリスは、ヨーロッパで2番目、世界で6番目の経済大国であり、ビットコイン普及に関して大きな機会がある」と同社は述べている。 同社はヨーロッパを拠点に、国境を越えた顧客サービスを提供していくという。金融行動監視機構(FCA)に登録されているエンゲルベルト(Engelbert)社が、暗号資産プロモーションに関する規制要件を順守していることを確認する。 ストライクはシカゴを拠点とする新興企業Zap Solutionsが開発したもので、Cash Appやペイパル(PayPal)のように、顧客が世界中でお金を送金したり受け取ったりすることを可能にする。2020年にアメリカでローンチされたこのアプリは、ビットコインのライトニングネットワークを支払い処理に使用しており、より迅速かつ安価な送金を実現している。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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英スタンダードチャータード、暗号資産のスポット取引に参入:報道

スタンダードチャータードは、世界で初めて暗号資産のスポット取引に参入するグローバル銀行となる。 同行は、暗号資産保管会社のゾディア・カストディと同社の取引部門ゾディア・マーケッツを支援している。 スタンダード・チャータード銀行(Standard Chartered Bank)は、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を売買するスポット取引デスクを設置するとブルームバーグ(Bloomberg)が6月20日に報じた。 ロンドンに拠点を置く新しいデスクはまもなく業務を開始し、銀行の外国為替取引部門の一部となる予定だとブルームバーグは事情に詳しい関係者の話を引用して報じている。 スタンダードチャータードは、数年前から暗号資産(仮想通貨)デリバティブ取引を行っている他の銀行がある中で、暗号資産の現物取引に参入する世界初の銀行の一つとなる。 「スタンダードチャータードは、アクセスから保管、トークン化、相互運用性まで、幅広い暗号資産エコシステムで顧客をサポートするという戦略に沿って、機関投資家の顧客からのビットコインとイーサリアム取引の需要に応えるため、規制当局と緊密に協力してきた」とスタンダードチャータードはこの記事に対してEメールで声明を発表している。 この大手銀行による暗号資産への関与は、暗号資産のカストディアンであるゾディア・カストディ(Zodia Custody)とその取引部門であるゾディア・マーケッツ(Zodia Markets)の支援者として、すでに確立されている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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ビットフライヤー、FTX Japan買収

bitFlyer Holdings(ビットフライヤー・ホールディングス)は6月19日、FTX Japanの株式を100%を取得する株式譲渡契約をFTX Japan Holdingsと締結したと発表した。 これにより、FTX Japan Holdingsからその子会社FTX Japan の経営権を引き継ぐことになる。ただし、FTX Japanは米国デラウェア州破産裁判所で行われている訴訟手続きの対象となっており、米国破産裁判所による承認が必要となるという。 サム・バンクマン-フリード氏が設立したFTXは2022年11月に連邦破産法11条(チャプター11)を申請したと発表。その影響でその後、大手暗号資産レンディング会社などの破綻が続き、業界はいわゆる「冬の時代」を迎えることになった。 一方、FTX Japanは、日本の規制に則って運営されていたため、ユーザーの資産は保護され、日本の規制の優れた点や明確さを世界に知らしめる契機となった。 ビットフライヤーはリリースで「当社は本件がFTX Japanのお客様からの信頼回復ならびに暗号資産交換業界の更なる発展に資するものと考えております」と述べている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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米カンバーランド、ニューヨーク州のBitLicense取得米カンバーランド、ニューヨーク州のBitLicense取得

大手暗号資産トレーディング企業で流動性プロバイダーのカンバーランドDRW(Cumberland DRW)は6月17日、同社ニューヨーク部門がニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)から「ビットライセンス(BitLicense)を取得したと発表した。 「ニューヨーク州金融サービス局がカンバーランド・ニューヨーク(Cumberland New York)にビットライセンスを交付したことをうれしく思う」と同社はXに投稿した。 「ビットライセンスを保有する数少ない主要トレーディング企業の1つとして、ニューヨークの機関投資家との強力な取引関係を楽しみにしている」 ビットライセンスは、ニューヨーク州が2015年に導入した暗号通貨関連企業向けの画期的な規制。新興の暗号資産業界を州レベルで規制する取り組みの先陣を切ったが、市場参加者からは過去数年、イノベーションを阻害すると批判されている。今年初めには、州会計監査官がNYDFSの監査プロセスに懸念を表明した。 カンバーランドは、シカゴに拠点を置く高頻度取引(HFT)企業、DRWの子会社。フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)が提供しているビットコイン現物ETF(上場投資信託)向けにビットコイン(BTC)の売買を行うトレーディング企業の1つに選ばれている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。  

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フィデリティ・インターナショナル、MMFのトークン化にJPモルガンのブロックチェーンを採用フィデリティ・インターナショナル、MMFのトークン化にJPモルガンのブロックチェーンを採用

フィデリティ・インターナショナルは、マネー・マーケット・ファンド(MMF)のトークン化に、JPモルガンのブロックチェーン「Onyx Digital Assets」を採用した。 この取り組みは、証拠金要件の履行効率を向上させ、取引コストと運用リスクを削減するという。 ロンドンを拠点とする資産運用会社フィデリティ・インターナショナル(Fidelity International)は、JPモルガンのイーサリアムベースのプライベートブロックチェーン「Onyx Digital Assets」を利用して、マネー・マーケット・ファンド(MMF)をトークン化した。 トークン化は、ファンドの名義書換代理人(JPモルガンの名義書換代理業務)と、Tokenized Collateral Network(TCN:トークン化担保ネットワーク)との接続を通じて、ほぼ瞬時に行われたという。TCNは、Onyxブロックチェーン上で担保受取人と担保提供者の間に位置するアプリケーションだ。 伝統的な金融資産のトークン化は銀行にとって優先事項となっており、JPモルガンも数年前から取り組んでいる分野だ。トークン化の本質は、不動産、貴金属、コレクティブル(収集品)といった現実資産(RWA)を表す仮想の投資商品をブロックチェーン上に作り出すことだ。株式や債券もトークン化の対象となる。 フィデリティ・インターナショナルもデジタル資産に長年取り組んでおり、最近では3月に、スイスのデジタル資産銀行シグナム(Sygnum)とトークン化プロジェクトに取り組んだ。 JPモルガンは2023年10月、資産運用大手ブラックロック(BlackRock)のトークン化MMFを担保とした、ブロックチェーンベースの担保決済取引を初めて実施した。トークン化MMFは店頭デリバティブ取引の担保として、英銀大手のバークレイズ(Barclays)に送られた。ブラックロックは、トークン化サービスを提供するセキュリタイズ(Securitize)とともに、より一般向けのBUIDLプロジェクトにも取り組み、トークン化を推進している。 「当社のMMFをトークン化して担保として使用することは、この技術の採用を拡大するための重要かつ自然な第一歩だ」とフィデリティ・インターナショナルのデット・キャピタル・マーケット責任者であるスティーブン・ワイマン(Stephen Whyman)氏はメールによるインタビューで答えた。 「顧客および金融システム全体にとってのメリットは明らか。特に、証拠金要件の履行効率の向上、取引コストと運用リスクの削減などだ」 JPモルガンのTCNは、MMFのトークン化からスタートした。MMFは投資信託の一種で、高品質の短期債務や現金同等物に投資する。TCNは今後、株式、債券など、様々な資産クラスに拡大する予定だという。 「フィデリティがTCNに参加することで、同社のMMFがトークン化を通じて我々のネットワークに加わる。つまり、今日の担保状況を踏まえると使用が極めて困難な新しい資産が追加されることになる」と、JPモルガンのOnyx Digital Assetsのプロダクト責任者であるキールティ・モドガル(Keerthi Moudgal)氏はメールで述べた。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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