Hyperliquidのトークン化先物、建玉12億ドル超え 原油・株式取引が急増中

分散型取引所Hyperliquidのトークン化先物市場が急速に拡大し、建玉(オープンインタレスト)が過去最高の12億ドルに達した。取引の中心は原油や株式といった伝統資産関連の先物となっている。

Hyperliquidの「HIP-3市場」は、誰でも任意の資産に連動する無期限先物を作成できる特徴を持ち、2025年10月13日の開始以降急成長を遂げている。

データ提供元のASXNによると、日曜日にオープンインタレストは12億ドルに到達し、過去最高記録を更新。その後も高水準を維持しており、プラットフォームの利用拡大を示している。

成長を牽引しているのは株式やコモディティに連動した先物取引で、特に原油、金、銀などの市場での取引が活発化している。

この動向は、分散型市場が伝統資産の取引にも利用され始めていることを示している。特に週末など、従来の取引所が閉まっている時間帯における価格発見手段として活用されている。

資産運用会社Arcaは週次レポートで、このHyperliquidの取引拡大が注目すべき動きであると指摘した。

「Hyperliquidの上位30市場のうち、暗号資産ペアはわずか7つで、大半はTrade.XYZ上のコモディティや株式関連市場となっている。ここ数カ月間の金、銀、原油の大きな価格変動を考えれば理にかなっている。HyperliquidはRWA(実世界資産)のトークン化取引が実質的な規模で行われている初めてのプラットフォームと言える。」

現在、建玉が最も多いのはトークン化株式先物「XYZ100-USDC」で約2億1300万ドル、続いて原油関連の「CL-USDC」が約1億6980万ドルとなっている。

そのほか、ブレント原油、S&P500、銀、金などに連動した先物も上位市場に名を連ねている。

取引量の面では、CL-USDCがトップで、24時間の取引高は16億2000万ドルに達した。

この取引拡大の背景には、週末に発生した原油市場の急騰がある。中東情勢の緊張に伴いホルムズ海峡のタンカー輸送が混乱し、一部の原油銘柄で価格が急騰。ムルバン原油は1バレル103ドルで取引された。

その後、主要指標であるブレント原油やWTI原油も月曜日に110ドルを突破したが、後に急落している。

HyperliquidのHIP-3は従来の市場構造を大きく変えつつある。通常は一部のバリデーターのみが新規先物市場を作成できるが、HIP-3では誰でも市場を立ち上げることが可能だ。

新規市場を作成するには50万HYPEトークンのステークが必要で、これは保証金およびスパム防止の役割を果たしている。

この仕組みにより、市場創出の権限がコミュニティに広がり、従来の取引所よりも多様な資産の取引機会が生み出されている。