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暗号資産やブロックチェーン業界のイベント情報をまとめるカテゴリです。カンファレンス、サミット、展示会、AMA、コミュニティイベント、開催レポートなど、国内外の注目イベントに関する最新情報を掲載します。

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米SECとCFTCトップ、暗号資産規制の調和に向け連携強化を表明

商品先物取引委員会(CFTC)の新委員長マイク・セリグ氏の就任を契機に、米証券取引委員会(SEC)とCFTCは「調和(ハーモナイゼーション)」をテーマとした共同イベントを開催し、規制面での連携強化の姿勢を示した。 米国の暗号資産に関わる重要な連邦機関であるSECとCFTCのトップは木曜日に共同イベントに登壇し、デジタル資産の管轄を明確にする共通の政策策定に取り組む意向を表明した。 暗号資産関連法案が議会で断続的に審議される中、両機関は業界に一定の安心感を提供するため、それぞれ独自に規制政策の前進を目指してきた。CFTCではマイク・セリグ氏が先月上院の承認を得て宣誓就任し、すでに暗号資産関連の取り組みを進めている。セリグ氏は今回の発言で、暗号資産の定義や予測市場の規制など新たな政策課題を提示した。 CFTCはデジタル商品、コレクティブル、ツールが証券に該当しないことを明確化するため、SECの「常識的な暗号資産分類(タクソノミー)」の枠組みに加わる方針を示した。セリグ氏は、議会での立法決定がなされるまでの暫定措置として、「この枠組みを法制化する可能性についてSECと連携するよう職員に指示している」と述べた。 就任後初の公の場でのスピーチとなったこのイベントについて、セリグ氏は「CFTCにとって新たな章の始まりである」と述べた。 「私たちは現代の市場基盤が形成される瞬間を目撃しています。この変革の中で、CFTCは先進的な規制当局としての歴史的役割を土台に新たな価値を創造する機会を得ています」と話した。 また、これまで「クリプト・スプリント」として知られてきたCFTCの取り組みは、「プロジェクト・クリプト」と名付けられたパートナーシップ型の枠組みに移行すると説明した。 SECのポール・アトキンス委員長は、「セリグ委員長は市場の健全性を深く尊重し、イノベーションが米国民の繁栄に如何に寄与するかを実務的に理解する、まさに今の状況で求められるリーダーだ」と評価した。アトキンス氏の就任は、前任の民主党系ゲーリー・ゲンスラー氏によるデジタル資産分野への厳しい姿勢から大きく転換したことを示している。 アトキンス氏はさらに、両機関が「摩擦を低減し、必要に応じて基準や定義を調和させること、そして議会が重要な作業を終える間に市場へ信頼を与えるあらゆる手段を講じる」と表明した。 SECは証券を管轄し、トークン化や証券性の認定を受ける暗号資産の規制を担当する。一方で、ビットコインやイーサリアムのイーサなど主要トークンはCFTCの管轄下にある。 今回のイベントは、以前アトキンス氏とセリグ氏の前任で当時委員長代行のキャロライン・ファム氏が開催した共同会合を踏まえたものであるが、今回はドナルド・トランプ大統領により任命された両機関の正式なトップが揃い、セリグ氏が具体的な政策方針を詳細に示した点が特徴となっている。 新たな政策課題としてセリグ氏は職員に以下の指示を出したことを明らかにした。 「適格なトークン化担保の追加形態を責任を持って導入可能にする規則の検討」 「パーペチュアル契約など新しいデリバティブ商品を国内市場に呼び戻し、中央集権型・分散型の両市場で成長可能とするためあらゆる手段を講じる」 「ソフトウェア開発者に対し、明確かつ曖昧さのないセーフハーバーを設定することにコミットする」 「小口向けのレバレッジ取引、マージン取引、ファイナンス型暗号資産取引に特化した新たな指定契約市場(DCM)登録区分の創設検討」 さらにセリグ氏は、長年合法性の問題で訴訟が続いてきた予測市場に関しても新たなアプローチを取る方針を示し、「期待に基づいて取引される市場の精神に則り、CFTC職員にイベント契約に関する規則の策定を進めるよう指示した」と述べた。 【更新】2025年1月29日19:44(UTC):CFTCセリグ委員長の発言を追記。

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メタとマイクロソフトがAI投資を加速、ビットコインマイナーが恩恵を享受する背景とは

メタとマイクロソフトがAI投資を加速、ビットコインマイナーが恩恵を享受する背景とは メタは第4四半期の決算発表において、2026年の設備投資計画を1,150億~1,350億ドルと示し、市場予想を大幅に上回る内容となった。 人工知能(AI)インフラへのシフトを図ったビットコイン採掘企業の株価は、2025年に顕著な上昇を示し、その勢いは新年に入っても継続している。 さらに、今年の大手テック企業の決算内容を踏まえると、このトレンドが今後も持続する可能性が高まっている。 水曜日夜に発表されたメタ(META)とマイクロソフト(MSFT)の第4四半期決算および2026年の見通しでは、両社ともAIへの投資を成長戦略の中心に据えており、AI関連支出の勢いが鈍化する兆候は見受けられない。 マイクロソフトのCEO、サティア・ナデラ氏は「AIの普及はまだ初期段階に過ぎないが、当社はすでに複数の主要事業を上回る規模のAIビジネスを構築している」と述べ、「顧客やパートナーに新たな価値を提供するため、AIの全スタックにおいて最前線を拡大している」と語った。 一方、メタは2026年の設備投資見通しを1,150億~1,350億ドルと提示し、市場コンセンサスの1,100億ドルを大きく上回る水準となっている。 詳しくはこちら:GPUゴールドラッシュ──なぜビットコインマイナーがAI拡大を支えているのか ビットコインの最近の半減期により採掘報酬が半減したほか、競争激化や電力コストの上昇に直面したマイニング企業は、データセンターを活用しAIやクラウドコンピューティング向けのマシンのホスティング事業へと転換を進めてきた。この動きにより、多くのマイナーは従来のビットコイン採掘以外の収益基盤を確立し、AI関連分野の継続的な盛り上がりから利益を得て経営破綻のリスクを回避している。 昨年11月には、アイレン(Iren/IREN)が先進的なエヌビディア(Nvidia/NVDA)製チップを活用したAIワークロード支援のため、マイクロソフトと複数年のクラウドサービス契約を締結し、高性能コンピューティングへの本格的な転換を示した。同時期、サイファー・マイニング(Cipher Mining/CIFR)はアマゾン(Amazon/AMZN)と契約を結び、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)向けに300メガワットの電力を供給することに合意。これはAIブームを追い風にしたビットコインマイナーとして、過去最大規模のインフラ投資案件の一つとされている。 アイレンの株価は水曜日の決算発表前に4.9%上昇し、年初から47%上昇、前年同期比では524%の大幅高となった。サイファー・マイニングも同日に1.2%上昇し、2026年入り後は17%高、前年同期比では322%増と著しい伸びを示している。 AIインフラおよび高性能コンピューティング事業への転換に成功したもう一つのマイナー企業、ハット8(Hut 8/HUT)は年初来で26%上昇、前年同期比では230%高となっている。 AIやクラウドコンピューティング分野に対する市場の楽観的見方が持続可能か否かを見極める上での次の注目点は、2月25日に発表が予定されているエヌビディアの次回決算である。

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アパレル企業ANAP、新サービス「ビットコイン道場」を始動──企業のBTC活用を支援

女性・子ども向けのカジュアルファッションブランド「ANAP(アナップ)」を運営する東証スタンダード上場のANAPホールディングスは11月21日、国内企業のビットコイン(BTC)戦略を支援するサービス「ANAP ビットコイン道場」を開始したと発表した。 同サービスでは、会計・税務・監査・資本戦略などの企業実務を専門家チームとパートナー企業が支援。ビットコインの財務活用や事業展開に関する課題に取り組む「道場(コミュニティ)」として運営する。暗号資産全般を対象領域としているのではなく、ビットコインに特化している点が特徴だ。 提供開始の背景として同社は、世界的に上場企業によるBTC保有が広がる一方、国内では監査・税務・規制対応などの実務面が導入の障壁となり、保有から活用・事業展開に踏み出す企業が少ない現状を指摘している。 同社は、今年に入ってビットコイン保有戦略を本格化させた。4月の初購入以降、保有量を拡大。現在は約1145BTCを保有し、国内ではメタプラネット、ネクソン、リミックスポイントに次ぐ4位となっている。 また、ビットコインによる現物出資を含む第三者割当増資の実施やビットコイナーを対象にしたライフスタイルブランドの検討など、保有だけにとどまらない活用も進めてきた。 「ビットコイン道場」が提供する価値として同社は、(1)単発の研修や個別支援にとどまらない伴走型の継続支援、(2)ビットコインに特化した専門性、(3)「BITCOIN JAPAN」など国際カンファレンスとの連携を通じた事例発信の3点を挙げる。 〈リリースより〉 具体的には、BTCトレジャリー事業に関する実践的ノウハウの共有、定例会や分科会を通じた最新動向の提供、外部専門家による知見共有などを予定しているという。 同社代表取締役社長の川合林太郎氏は、ビットコインエコシステムへの投資を行う米ベンチャーキャピタル「フルグルベンチャーズ」の日本法人代表も務める。こうした立場から、グローバルな専門家を招集できる体制を整えており、23日に開幕する「BITCOIN JAPAN」には、経済学者の成田悠輔氏やエルサルバドルなど国家レベルでのBTC導入を支援するJAN3のCEO、サムソン・モウ(Samson Mow)氏らが登壇する予定だ。 24日の「Main conference」内では、本サービスの概要も紹介されるという。 川合氏はリリースに「ANAP ビットコイン道場は、単なるコンサルティングではなく、“専門家と共に実践を通じて学ぶ”継続型のコミュニティです。ビットコインに特化しているからこそ提供できる深い知見を通じて、企業の新たな成長機会を切り拓いていく所存です」とコメントしている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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Balancer v2で1.1億ドルの不正流出、「丸め誤差」と「時点決済」の組み合わせを突く ― 各チェーンの対応とDeFiプロトコルの課題【MCB FinTechカタログ通信】

2025年11月3日、DeFi(分散型金融)の主要なプロトコルであるBalancer v2と、そのコードをフォーク(派生)した複数のプロトコルが不正流出の被害を受けました。 流出はEthereum、Polygon、Base、Berachain、Sonicなど複数のブロックチェーンネットワークで確認されています。公式発表では被害総額は検証中であるとしていますが、一部の報道では合計1億1,000万ドル(約169億円)を超えると報告されています。2021年4月から4年以上にわたって稼働し、広く利用されてきたプロトコルの脆弱性を突いたもので、DeFiコミュニティに大きな影響を与えています。今回は、この不正流出の技術的な背景と、それに対する各チェーンの対応について見ていきます。 ※本記事の内容は、マネックスクリプトバンクが週次で配信している、FinTech・Web3の注目トピックスを解説するニュースレター「MCB FinTechカタログ通信」の抜粋です。マネックスクリプトバンクが運営する資料請求サイト「MCB FinTechカタログ」にて、過去の注目ニュース解説記事を公開していますので、ぜひご覧ください。   VaultとPoolの分離設計が攻撃対象に Balancer v2は、Ethereum上で稼働するDEX(分散型取引所)のひとつであり、DEXを構成している自動マーケットメーカー(AMM)のプロトコルです。AMMとは、スマートコントラクトを用いてトークンの取引を自動的に行う仕組みを指します。 Balancer v2の特徴は、開発者が流動性プール内のトークンの比率を決定できる点にあります。たとえば、Uniswapのような2トークンかつ50:50の流動性プールだけでなく、複数のトークンを、80:20や60:20:20などの異なる比率で組み合わせたカスタムプールを作成することができます。 この柔軟な設計により、Berachainの「BEX」やSonicの「Beets」など、複数のフォークの基盤となっているほか、他の多くのDeFiプロトコルからも利用されています。 また、Balancer v2は、すべての流動性プールのトークンを「Vault」という単一のコントラクトで管理し、「Pool」というコントラクトがトークンのスワップ(交換)時の価格計算ロジックを実行するという、他のAMMプロトコルとは異なる特徴的な仕組みとなっています。この設計は、トークンがVaultコントラクトに集約されるため、複数のプールをまたいだスワップ(Balancer v2ではbatchSwapと呼称)について、ガス代を抑えて実行できるという利点があります。 さらに、このbatchSwapには「deferred settlement(時点決済)」という仕組みが備わっており、トランザクションの最後で帳尻が合えば、フラッシュローンのように途中で一時的にトークンを借りることが可能です。 今回の不正流出の原因は、このbatchSwapにおけるEXACT_OUTスワップに含まれた脆弱性でした。Balancerが公開した公式のインシデントレポートによると、まず攻撃者はこのbatchSwapと時点決済の仕組みを悪用し、プールの流動性を意図的に極端に低い状態にしたとされています。その上で、攻撃者はEXACT_OUTスワップを実行しました。このスワップを「Composable Stable Pools(CSPs)」と呼ばれる特定のプールで実行する際の計算ロジックには、トークンの交換レートなどに用いられる非整数のスケーリング係数の計算結果を切り捨てる(mulDown/divDown)という「丸め誤差」が発生する脆弱性が含まれていました。 攻撃者は、CSPs上でbatchSwapを利用し、この微小な丸め誤差を一つのトランザクション内で何度も積み重ねることで、Vaultの計算上の残高と実際の残高に意図的な乖離を生じさせ、最終的に過剰なトークンを引き出すことに成功したのです。 複数チェーンにわたる影響と対応 Balancer v2のフォークである「BEX」が稼働していたBerachainは、ネットワーク自体を一時停止し、不正流出を無効化するハードフォークを実施しました。 また、同じくフォークである「Beets」が稼働していたSonicは、運営元であるSonic Labsが攻撃者のウォレットアドレスを凍結し、ガス代の支払いに必要なネイティブトークンの残高をゼロにする機能実装を行いました。 成熟したコードへの信頼とリスク 今回の不正流出が特に深刻に受け止められている理由として、Balancer v2のコードが長期間にわたり「安全である」と広くみなされてきた点にあります。 DeFiLlamaのデータによると、Balancer v2のVaultコントラクトは2021年4月のデプロイ以来、累計1,000億ドル近い取引量を処理しています。また、27のフォークが存在すると推定されており、DeFiエコシステムに深く組み込まれていたコードです。 さらに、Balancer v2のコードはOpenZeppelinやTrail of Bits、Certoraなど4つのエンティティから監査を受けていることも公表されています。 これほど成熟し、広く使われ、多くのエンティティによって監査されてきたスマートコントラクトに、デプロイ当初から存在する脆弱性が4年以上も見過ごされていたという事例は、極めて稀であると考えられます。 考察 今回のBalancer v2の事例は、スマートコントラクトのリスク評価の難しさを改めて浮き彫りにしました。 重要なのは、脆弱性が「丸め誤差」という単一の機能不全ではなく、batchSwapの時点決済機能とCSPsという特定のプールの特性が組み合わさり、複数の機能が意図しない形で相互作用した点にあることです。 これは、スマートコントラクトの監査において、個々の関数の正当性だけでなく、複雑な機能同士が組み合わされた場合のリスクについても、より高度な検証が求められることを示しています。 また、BerachainやSonicがハードフォークやウォレットアドレス凍結という中央集権的な手段で対応したことについては、ユーザー資産を保護するための現実的な対応であると評価する声がある一方で、特定のトランザクションを選択的に停止させる行為は、ブロックチェーンの検閲耐性や不変性といった特徴を損なうものであるとの批判も一部で見られます。DeFiが成熟し、より広く受け入れられるようになるにつれ、こうしたガバナンス上の難しい判断は今後も増えていくものと予想されます。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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MARA、マイニング事業で過去最高収益2.52億ドルを記録 ― AIデータセンターを巡るマイニング企業の戦略転換とは【MCB FinTechカタログ通信】

2025年11月4日、NASDAQ上場のビットコインマイニング企業であるMARA Holdings, Inc.(MARA)が、2025年第3四半期の決算を発表しました。収益については2億5240万ドル(約387億円)となり、過去最高収益を記録しました。また、当期純利益についても1億2,310万ドル(約189億円)となり、前年同期の1億2,480万ドルの損失から黒字転換しました。 MARAは同時に、テキサス州西部で最大1.5ギガワット(GW)の天然ガス火力発電所およびデータセンター設備を建設するため、Marathon Petroleumの関連会社であるMPLX LPとの提携計画を発表しています。これは、ビットコインマイニングとAIコンピューティングの両方に対応するインフラを整備する取り組みで、MARA以外のマイニング企業にも同様の動きがみられます。 今回は、マイニング企業による戦略転換の背景と狙いについて詳しく解説します。 ※本記事の内容は、マネックスクリプトバンクが週次で配信している、FinTech・Web3の注目トピックスを解説するニュースレター「MCB FinTechカタログ通信」の抜粋です。マネックスクリプトバンクが運営する資料請求サイト「MCB FinTechカタログ」にて、過去の注目ニュース解説記事を公開していますので、ぜひご覧ください。   MARAの第3四半期業績とエネルギー戦略 MARAの第3四半期の好調な業績は、ビットコイン価格の上昇と運営効率の向上によるものです。決算発表では、ハッシュレート(採掘速度)が前年同期比で64%増加したことや、電力などのマイニングにかかるコストが前年同期比で15%低減したことが業績に寄与していると説明されています。 同社は当四半期に2,144 BTCを採掘し、9月末時点でのBTC保有量は53,250 BTC(約55億ドル相当)となっています。これは、上場企業としてはStrategy社に次いで世界第2位の保有量となります。 今回の発表で注目されるのは、MPLXとのエネルギーインフラプロジェクトです。MPLXが天然ガスを供給し、MARAが発電所とデータセンターの建設・運営を担当します。MARAは以前から、ホスティング費用を削減し、自社のエネルギーインフラ所有を増やす戦略を推進していました。 今回の発表の中で、テキサス州の自社データセンターにAI推論用のコンピューティングリソースを導入したことを明記しており、エネルギーインフラの拡充はAI分野への進出を念頭に置いたものと考えられます。 なぜマイニング企業がAI分野へ進出するのか このAI分野への進出は、MARAが持つデータセンターやエネルギーインフラを流用する多角化としては合理的な戦略であると考えられます。ただし、ここで重要な点は、マイニングに使用していたチップがそのままAIに利用されるわけではない、という点です。 ビットコインマイニングには、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)と呼ばれる専用チップが使用されます。これは、特定の演算(ビットコインの場合はSHA-256というハッシュ計算)のみを行うために設計されたハードウェアです。単一の演算に特化することで、非常に高い処理速度と電力効率を実現しますが、その他の演算には対応できないというデメリットがあります。 一方で、AIの学習や推論には、並列演算や行列積演算などといった複雑で柔軟な並列処理が求められます。この処理を得意とするのが、GPU(Graphics Processing Unit)です。GPUはもともとコンピュータグラフィックスの描画用に開発されましたが、計算を同時に実行できるアーキテクチャがAIの演算に適していたため、広く転用されています。Googleが開発したTPU(Tensor Processing Unit)のように、AI演算に特化したASICも存在します。 このように、マイニング用ASICは「SHA-256演算専用のチップ」であり、AIが必要とする柔軟な並列計算を実行することはできません。 マイニング企業がAI分野で活用しているのは、チップそのものではなく、自社が保有するデータセンターの建造物や、大規模な冷却設備、そして最も重要な資産である「安価で大規模な電力インフラ」です。マイニング企業は、この電力インフラを維持したまま、施設内のマイニング用ASICハードウェアをAI向けのGPUハードウェアに置き換えることで、AI市場の需要に応えようとしています。 競合他社も「ハイパースケーラー」との契約を加速 こうしたMARAの動きは単独のものではありません。他のマイニング企業も、AIインフラへの進出を急速に進めています。 11月3日には、NASDAQ上場のビットコインマイニング企業であるIRENが、Microsoftとの間で5年間で約97億ドル規模のGPUクラウドサービス契約を締結したことを発表しています。IRENはNvidia GB300 GPUを用いたクラウドキャパシティへのアクセスをMicrosoftに提供するとされています。IRENは別途、Dell TechnologiesからGPU関連機器を58億ドルで調達する契約も結んでいます。 同じく11月3日、NASDAQ上場のビットコインマイニング企業であるCipher Miningも、Amazon Web Services(AWS)との間で、15年間で約55億ドル規模のリース契約を締結したことを発表しています。Cipher MiningはAWSに対して、AIワークロード向けに2026年から300メガワット(MW)の電力およびスペースを提供するとされています。 このように、Microsoft、AWSといった「ハイパースケーラー」と呼ばれる巨大クラウド事業者が、AI用の電力と施設を確保するため、マイニング企業との提携を活発化させている状況となっています。 考察 MARAの今回の発表は、ビットコインマイニング企業が自社の保有するインフラをAIデータセンター向けに一部転用しようとする動きを示すものです。 ビットコインマイニング事業の収益は、BTC価格やネットワーク全体のハッシュレートに左右されるため、ボラティリティが高いという特性を持ちます。これに対し、AWSやMicrosoftといったハイパースケーラーとのAIインフラ契約は、IRENの5年契約やCipherの15年契約に見られるように、長期的かつ安定した収益源となる可能性があります。 MARAはテキサス州での新規プロジェクトについて、ビットコインマイニングとAIコンピューティングの双方にサービスを提供するとしています。マイニング企業が持つ安価な電力インフラという資産を活用し、AIという新たな収益機会を取り込むことで、事業リスクの分散を図る戦略が、業界全体の標準的な動きとなりつつあるようです。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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EXPOウォレット後継「HashPort Wallet」、JPYC対応で本日誕生

大阪・関西万博のキャッシュレス決済を支えた「EXPO2025デジタルウォレット」の後継「HashPort Wallet」が、本日31日23時頃に正式に誕生する見通しであることがわかった。 これは同社の吉田世博代表取締役CEOが自身のXアカウントで明らかにしたもので、18時からのメンテナンスを経て新ウォレットが利用可能になるという。 [メンテンス中とのお知らせ(18時5分時点)]   さらに、この新ウォレットがサービス開始当初から日本円ステーブルコイン「JPYC」に対応することも判明した。 HashPortはこれまで、万博会場で流通した「EXPOトークン」と米ドル連動ステーブルコイン「USDC」との交換実験などを実施してきた。 これらの実績について、同社の吉田氏は28日に大阪で開催された「アフター万博」をテーマにしたイベントにおいて「ステーブルコイン流通を担うための決済インフラとしての実験は一通り完了できた」と発言していた。 こうした実績を踏まえ、27日に国内で初めて発行が開始された円建てステーブルコインへの迅速な対応に踏み切った形だ。 JPYCの利用には、ユーザー自身が秘密鍵を管理するノンカストディアル型のウォレットが前提となる。 100万ダウンロードの実績を持つ「EXPOウォレット」の後継サービスがローンチ直後からJPYCに対応することで、一般利用者が円建てステーブルコインを扱う上でのハードルが大きく下がり、普及に向けた重要な一歩となる可能性がある。 なお、このリニューアルに合わせて、JPYCの利用を促進するキャンペーンも実施される。 ウォレットにログインし、所定のSBT(譲渡不可のNFT)を取得したユーザー全員に200円相当のJPYCを配布するもので、配布総額は最大1億円にのぼる。 HashPort Walletは、JPYC対応のほかにも、Aptos、Ethereum、Polygon、Baseといった複数のブロックチェーンに対応するマルチチェーン機能や、特定の条件下でネットワーク手数料が不要になるガスレス機能の実装も予定している。 同社の吉田CEOは、今後の展望として「万博を起点として、日本のWeb3社会実装における一つのスタンダードになっていきたい」と述べており、今回のJPYC対応は、その構想を実現するための具体的な動きと言える。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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「甲虫王者ムシキング」がWeb3ゲーム化──Oasysミームコイン「MUSHI」を活用

Web3プロダクト開発のKyuzanは10月29日、ゲーム制作大手セガからライセンス許諾を受け、「甲虫王者ムシキング」を題材としたブロックチェーンゲーム「MUSHInomics with MUSHIKING」を開発中であることを発表した。 本作はWebブラウザ向けゲームとして、2025年11月上旬に配信開始を予定している。 本作は、Oasysブロックチェーンのミームコインである「$MUSHI」の初のユーティリティとしてリリースされる。 プレイヤーは「$MUSHI」を消費することで、過去の「甲虫王者ムシキング」シリーズに登場した約90種類のムシカードを「ガチャ」で発行することができる。 入手したカードは、譲渡や売買ができない「SBT(Soulbound Token)」形式で提供され、一定期間の利用権が付与される。 ゲームシステムは、原作のじゃんけんをベースとしたバトル形式を採用している。プレイヤーは入手したカードでデッキを構築し、バトルに挑む。バトルに勝利することで、報酬として「$MUSHI」を獲得することも可能である。 本ゲームは期間限定での提供となり、リリース後、約6週間のイベント開催が予定されている。 イベントはシーズン制で運営され、期間中に獲得したスコアの合計によってランキングが決定する。シーズン終了時には、最終順位に応じた報酬がプレイヤーに配布される仕組みだ。 ゲームプレイは基本無料だが、カード購入には専用トークンが必要となる。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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ぷらっとホームと日立、顔認証によるNFTチケット入場を花火大会で実証

ぷらっとホームと日立製作所は10月2日、NFT技術と生体認証技術を連携させ、デバイスを介さないWeb3体験の創出に向けた実証実験を開始すると発表した。 本実証第一弾は、10月4日開催のイベント「大曲の花火 -秋の章-」(秋田県大仙市)の入場管理において実施される。 この実験では、ぷらっとホームが提供するNFT技術「Things Token」と、日立の公開型生体認証基盤(PBI)を活用した分散型ID管理技術「BioSSI」を連携させる。 参加者は事前に顔情報を登録し、そこから生成された公開鍵と、「Things Token」によってNFT化された入場チケットがWeb3空間上で紐づけられる。 イベント当日は、会場で顔認証を行うことで本人確認と入場権利の確認が完了し、物理的なチケットと引き換えが可能になるという。 この仕組みは、スマートフォンなどのデバイスを所持・操作することなくWeb3サービスを利用できる環境の構築を目的とする。 顔認証による本人確認は、チケットの所有権を証明し、不正転売やなりすましの防止に寄与する。 両社は今後、この技術連携モデルを他のイベントや、地域クーポン、宿泊資格など複数の権利情報管理へ応用し、新たなWeb3経済圏の形成を目指すとしている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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地方創生の実例と導入・活用を議論:「Web3で加速する地方創生」8月・9月開催オンラインセミナーレポート

CoinDesk JAPANを運営するN.Avenueは8月29日と9月12日、地域が直面する課題に対して、Web3技術をどのように活用できるかを探るオンラインセミナー「Web3で加速する地方創生」を開催した。7⽉に岡⼭と島根で開催したセミナーの成果を踏まえ、より実践的な内容へとステップアップするためのプログラムだ。 共催は、経済産業省中国経済産業局、おかやまデジタルイノベーション創出プラットフォーム(OI-Start)、グリーンイノベーションセンター(GIC)。 8月29日の登壇者は以下の3名。 ・DAOの組成支援事業を手がけるガイアックス Chief web3 Officerの峯 荒夢氏 ・web3教育×地方創生×DAOのPBL(Project Based Learning、課題解決型学習)に取り組む戸板女子短期大学教授の川嶋比野氏 ・島根県隠岐郡海士町で「大人の島留学」「海士町オフィシャルアンバサダー制度」「AmanowaDAO」を創設した海士町 関係人口経営特命官の青山達哉氏 モデレーターはN.Avenue代表取締役社長の神本侑季が務め、主にそれぞれが取り組む事例を中心に、Web3、特にDAO(分散型自律組織)を地方創生に活用する際のポイント、課題、今後の展望などを語った。 9月の登壇者は以下の3名。 ・地域イノベーションを牽引するエンジニア兼起業家で、一般社団法人 Hiroshima Web3協会 代表理事/株式会社CodeFox 代表取締役の進藤史裕氏 ・8月から連続の登壇となったガイアックス Chief web3 Officerの峯 荒夢氏 ・Web3マスアダプションに不可欠なデジタルウォレットを手がける株式会社HashPort 執行役員 営業統括/大阪・関西万博担当の宮田健佑氏 モデレーターは、CoinDesk JAPAN編集長の増田隆幸が務め、前回の事例に基づいた話を受けて、「実際にDAOをどのように導入・活用していくか」という観点から、Hiroshima Web3協会からは「地⽅創⽣におけるWeb3.0事業構築ガイドライン」、ガイアックスからは合同会社型DAO、HashPortからはウォレットやステーブルコインの取り組みが紹介された。   8月:事例を中心に課題、展望を議論 DAOで地域課題に挑む 最初に登壇したのは、ガイアックスの峯氏。同社が支援する「美しい村DAO」「ぐんま山育DAO」の事例を通じて、DAOの概要、そのメリットなどを解説。 「DAOは参加者がオーナーでありユーザーでありワーカーでもある」と述べ、目的を達成するために、人が集まり、ルールを決め、ルールに沿って自律的に動いて目的を達成する、そうした組織を「DAO」と捉えていると説明した。 峯氏は、DAO設計における3つのポイントとして「ビジョンの設定」「集客設計」「資金調達の設計」をあげた。 教育現場から生まれた「BizenDAO」 戸板女子短期大学の川島氏は「DAOを用いてweb3リテラシーを学ぶPBL授業の事例」と題して講演。「備前焼」の振興とWeb3リテラシー教育を組み合わせたユニークな取り組みを紹介した。 授業ではまず、備前焼陶芸家によるライブ講座、備前焼での盛り付けデモンストレーション、備前焼と白磁器との盛り比べなどを体験。さらにその後、実際に「備前DAO」に参加し、備前焼に紐づくNFTを発行したり、『備前焼の魅力を最大限引き出す料理の盛り付けコンテスト』を実施し、自身の盛り付けをSBT化して、ブロックチェーンに刻むことを体験した。 盛り付けのSBTはメタバース空間にも展示、陶芸家とアバターで交流した、と川島氏は述べた。 海士町が挑む「関係人口のDAO化」 海士町の青山氏は「Web3.0を活用した関係人口経営構想の実装を目指して」と題して、「関係人口のDAO化」の取り組みを紹介した。 青山氏は地方創生に取り組む視点として「住民からいただく税収は2億円ぐらい。一方、ふるさと納税で地域の外からいただく額は3億円」と述べ、「地域は一体誰のものかを問い直さなければならない」と続けた。 講演では海士町の取り組みを、これまでの「移住定住促進」、現在の「滞在人口創出」、そして次のステップとして「関係人口経営」と整理。「予算と権限」をDAOに渡すことで、関係人口もまちの一員として、まちづくりに加わることができる、と述べた。 9月:実際の導入・活用をテーマに 経験と知見を結集させたガイドライン 9月のセミナーはまず、経済産業省「Web3.0・ブロックチェーンを活用したデジタル公共財等構築実証事業」において「地方創生におけるWeb3. 0事業構築ガイドライン」を策定したHiroshima Web3協会 代表理事/CodeFox 代表取締役の進藤史裕氏が登壇。 進藤氏は「我々自身も実際にDAOを構築・運営した経験から、つまづきやすいところやキーポイントを落とし込んだ」と述べ、自治体職員やWeb3ベンダー向けの集大成ともいえる、100ページを超えるガイドラインの要点を解説した。 金銭的価値では都市部と戦うことは難しいので、地方が持つ「非金銭的価値」をいかに高めることができるかが重要と進藤氏は述べた。 合同会社型DAOの詳細 8月に続いての登壇となったガイアックスの峯氏は、2024年4月の府令改正で可能になった「合同会社型DAO」について説明。 従来、DAOには責任者が明確でないため、契約主体となれず、サーバーを借りたり、銀行口座を作ることができないという問題があったが、合同会社型DAOによって「契約主体となれるようになった」、さらに「出資額の1倍まで収益分配を行える」ようになり、収益分配のハードルが下がったと峯氏は説明した。 さらに実例として、空き家を改修して運用するような事例は、銀行からは融資を受けづらかったが、DAOとして取り組む事例が生まれていると述べた。 デジタルウォレットとステーブルコインの可能性 HashPortの宮田氏は、まず、同社が大阪・関西万博で手がける「EXPO2025デジタルウォレット」の取り組みを紹介。「開幕30日で30万超が利用」し、万博終了後は「HashPort Wallet」としてリニューアル予定と述べた。 さらに、1EXPOトークン=1円として使える「EXPOトークン」や、EXPOトークンからステーブルコイン「USDC」への交換機能など、万博での先進的な試みを解説した。 地方創生においては、インバウンド向けにステーブルコインが活用できるほか、地方企業が海外送金に活用できると述べた。 8月、9月のセミナーの最後には、経済産業省中国経済産業局地域経済部デジタル経済課の清水保貴課長が挨拶を行った。 「今年度の一連のイベントは今回で終了となるが、これから具体的なアクションを取っていただく際に、今日の講師の皆様に個別にご相談して欲しい。また、どこに聞けば良いか分からなければ、気軽に中国経産局に連絡して欲しい」と清水課長は述べた。 石破政権が掲げる「地方創生2.0」は、全国各地で実践的な学びが行われながら、ひとつずつ形になっている。そう実感させるセミナーとなった。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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ステーブルコイン決済、導入初週で70カ国が利用──ストライプの責任者が語る急成長の裏側

ステーブルコインは「速い・安い・グローバル・プログラマブル」という特性で世界中に急速に広がっている──。 米決済大手Stripe(ストライプ)が昨年10月に買収して傘下に収めたステーブルコイン決済プラットフォームBridge(ブリッジ)のプロダクト統括責任者マイ・ルデュック氏は9月3日、ストライプが都内で開催したイベントに登壇。ストライプがステーブルコイン決済を導入した際、最初の1週間で70カ国からの取引が殺到し、現在は120カ国に広がっていると述べた。 送金企業のRemitlyやECプラットフォームのShopifyなど、大手企業も次々にステーブルコイン決済を導入し、国境を越えた金融サービスの需要が爆発的に拡大しているという。 ルデュック氏は、ステーブルコイン市場が前年比49%拡大し、ブラジルでは暗号資産取引の90%以上を占め、トルコではGDPの4%超に達していることに触れ、企業が直面している「クロスボーダー送金」「現地通貨での支払い」「トレジャリー業務の非効率さ」といった課題がステーブルコインで解決可能になっていると述べた。   数カ月でグローバル展開 ブリッジの具体的なユースケースも紹介した。送金企業Remitlyはブリッジを活用してUSDCによる国際送金サービスを開始。グローバル規模の人材・採用プラットフォームRemoteも68カ国で契約者(雇用者)へのUSDC支払いを導入し、利用企業数は月ごとに倍増していると述べた。 ストライプ自体も5月、100カ国以上に対応するステーブルコインを活用した資金管理機能「Stablecoin Financial Accounts(ステーブルコイン金融口座)」を発表している。 〈ブリッジのプロダクト統括責任者、マイ・ルデュック氏〉 講演後に開催されたプレス向けのブリーフィングでルデュック氏は「ストライプが50カ国に展開するまでには15年かかった」としたうえで、今年2月にブリッジ買収を完了した後、5月には上記のステーブルコイン金融口座を発表することができたと述べ、同様に企業は「ストライプを使えば、数カ月で決済や資金移動をグローバルに拡張できる」と強調した。 AIデータラベラーへのマイクロペイメント また、ブリーフィングではAIエージェント型のEコマースとステーブルコインの関係にも言及。AIエージェントが普及して、多数のマイクロトランザクションが発生するようになれば、「ステーブルコインは、マイクロトランザクションのための効果的なツールとなる」と語った。 実際、その一例として生成AI向けデータ整備で知られるScale AIの事例を紹介。Scale AIは、主に新興国のデータラベラーに1件あたり数セントの報酬を支払っている。 こうしたクロスボーダー、かつ少額の決済を従来の国際送金手段で行うことは非効率だが、ルデュック氏は「Scale AIは(ステーブルコインを使って)世界中のデータラベラーに対してマイクロペイメントを行っている」と説明した。 ストライプは東京でのイベント翌日の9月4日、ステーブルコイン決済のための独自ブロックチェーン「Tempo」を発表。決済大手として、従来の決済手段を揺るがす可能性のあるステーブルコインへの対応を積極的に進めている。ステーブルコインをめぐる競争は、ますます加速していきそうだ。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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