法規・政策

暗号資産やブロックチェーン業界に関する規制、政策、法制度の動向をまとめるカテゴリです。金融庁、SEC、各国政府の法案、ルール整備、コンプライアンス対応など、業界に影響を与える重要な制度変更と政策ニュースを掲載します。

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ギャラクシー・デジタル、自社株買い承認で株価が18%急騰

ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital/GLXY)の株価は金曜日、最大2億ドル規模の自社株買いプログラム承認を受け、18%の急騰となり19.90ドルを記録した。同社は今後12カ月間にわたりクラスA普通株式の買い戻し権限を取得した。 今回の自社株買いは、市場での買付や相対取引、その他の手段を通じて実施される可能性があり、米国証券取引委員会(SEC)のルール10b5-1に基づく取引計画も含まれている。ギャラクシーは市場環境やその他の状況を踏まえ、プログラムを随時一時停止または中止する権利を保有するとしている。 発表は経営陣が自社株を割安と判断し、余剰資本の活用に自信を示したことを示唆している。自社株買いは流通株式数を減少させることで1株当たり利益(EPS)を向上させる可能性があり、またバランスシートの健全性を示すサインともなる。不安定な市場環境の下で、企業基盤の強さを経営陣が示すことで、投資家に安心感をもたらす効果も期待される。 ギャラクシー創業者兼CEOのマイク・ノヴォグラッツ氏は「強固なバランスシートと継続的な成長投資を背景に、当社は2026年を強い体制で迎えています。この基盤があるからこそ、事業価値が反映されていないと考えられる局面においても、株主への資本還元の柔軟性を保つことができます」とコメントした。 株価の急騰は投資家がこのメッセージを好意的に受け止めたことを示している。 ギャラクシーは今週初めに発表した第4四半期決算で4億8,200万ドルの純損失を計上し、これが当初株価の圧迫要因となっていた。しかし通年では4億2,600万ドルの調整後粗利益を確保し、年末時点で26億ドルの現金およびステーブルコインを保有するなど流動性の高さを強調している。 同日の取引では、他の暗号資産関連銘柄や主要な暗号資産も値上がりし、ビットコイン(BTC)は7万ドル台を回復、イーサリアム(ETH)は過去24時間で2,000ドルを超えた。コインベース(COIN)株も10%超の上昇となり163ドルを付けた。伝統的な市場では、ダウ工業株30種平均が史上初めて50,000を突破した。

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【スクープ】暗号資産、分離課税施行は「2028年1月」か

国内の暗号資産(仮想通貨)税制の焦点となっている「申告分離課税」への移行時期について、2028年1月からの施行案が浮上していることが17日、わかった。政界関係者が明かした。 来年の通常国会にて、暗号資産を金融商品取引法(金商法)の規制対象とする法改正の成立が決定的となっていることから、市場では同法の施行タイミングに合わせ、2027年中にも新税制へ移行するとの見方が強まっていたが、実際にはさらに時間を要する模様だ。 同関係者は、施行時期について「今それを早める材料があまりない」と指摘。「やはり投資家保護に対する政府側の対応が重いと言われている。(金商法下での)状況を見てから新しい税制の施行になる。順序どおりにいけば、2028年1月1日からとなる」と述べた。 現行の日本の税制では、暗号資産取引による利益は「雑所得」に区分され、給与所得などと合算する総合課税の対象となっている。 税率は最大55%(住民税含む)に達するため、かねてより投資家や業界団体からは、株式などと同様の「20%の申告分離課税」への変更を求める声が強く上がっていた。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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暗号資産ETF、2028年解禁へ──税制改正と同時施行で調整

暗号資産(仮想通貨)税制の「申告分離課税」への移行が2028年1月までずれ込む見通しとなったことを受け、暗号資産ETF(上場投資信託)の国内解禁についても、同時期まで先送りされる公算が高まっていることが18日、業界関係者への取材で明らかになった。 金融庁の動向に詳しい業界関係者は、当局とのやり取りを明かし、「(担当者は)税制改正と同時期のETF解禁を考えている、と言っていた」と語った。 同関係者はその理由について、「仮に法改正(金商法改正)と同時にETFだけが先行して解禁されれば、ETFは他の金融商品と同じ20%の税率が適用されることになる。その一方で、現物取引だけが雑所得・総合課税のまま取り残される。これが最悪のシナリオだ」と指摘した。 そもそも、最大55%に達する現行の税負担を回避できる「税率20%の暗号資産商品」として、ETF解禁は投資家から強く待望されてきた背景がある。 同関係者は、もしETFのみが先に解禁されれば、こうした税制メリットを求める資金が一方的にETFへ流れ、現物取引を行う意義が失われてしまう事態を危惧した形だ。 さらに当局は、国内で組成されるETFと、米国などの海外で組成されるETFを「同時解禁する」方針であるという。 米国では2024年1月のビットコインETF承認以降、最大手ブラックロックの関連商品だけで割り当て額は1000億ドル(約15.5兆円)規模に迫り、ビットコイン総供給量の3%以上を保有するまでに急拡大している。 国内の体制が整わないまま海外ETFのみが先行して購入可能となれば、日本の投資家の資金がこうした巨大な米国市場へ一気に流出し、実質的な円売り圧力となることは避けられない。海外資産に対して、日本当局による投資家保護が及ばないという課題も残る。 一方、国内事業者もすでに準備を進めている。SBIホールディングスは、7月の決算説明会で「SBI・ビットコイン/XRP ETF」という具体的な商品案を公表。「当局の認可が得られ次第、組成」する方針を打ち出した。国内勢は、解禁の号砲が鳴れば即座に商品を提供できる体制を整え、市場開放の時を待っている。 当局が「内外同時解禁」の方針を重視していることは、直近の事例からも見て取れる。 金融庁は今年10月末、海外の暗号資産ETFを原資産とするデリバティブ商品の国内提供について「望ましくない」との見解を示した。これを受け、IG証券は11月、前述のブラックロックなどのETFを参照するCFD(差金決済取引)の取扱い終了を余儀なくされている。 基本路線は「税制とのセット解禁」で固まりつつある。ただ、取材に応じた同関係者によると、ある政界関係者は「ETF解禁が(税制改正に)先行する可能性もゼロではない」と漏らしていたという。 情勢は流動的な側面を残すが、投資家保護と市場の公平性を最優先する現状の方針からすれば、新税制への移行が見込まれる2028年1月での解禁となる可能性が高い。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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暗号資産評価で虚偽記載、金融庁監視委がフィスコ・クシムへ課徴金勧告

金融庁の証券取引等監視委員会(監視委)は12月5日、暗号資産(仮想通貨)発行業者のフィスコに対し、自社発行の暗号資産の価格を不当に吊り上げ、決算上の損失計上を回避していたとして、課徴金1500万円の納付命令を出すよう金融庁に勧告した。 監視委の発表によると、フィスコでは2022年6月期、保有する「フィスココイン」の価格下落に伴い、本来は評価損を計上すべき状況にあった。 [監視委から] しかし、当時の取締役2名が暗号資産交換所「Zaif」で買い注文を繰り返すことで価格を人為的に引き上げた。同社はこの吊り上げられた価格を根拠に資産価値を算定し、必要な減損処理を免れていた。   [監視委から] また、その後の決算においても不正は継続。フィスココインやカイカコインは取引量が激減し、市場での換金が困難な状態となっていたため、会計上は無価値(ゼロ)として処理する必要があった。 ところが同社は資産としての評価額を維持し続け、有価証券報告書の利益を過大に表示していたとされる。 同日にはブロックチェーン関連のコンサルティングを展開するクシムに対しても、1200万円の課徴金勧告が出された。 クシムも同様に、流動性が失われたフィスココインの評価損を計上しなかったほか、子会社株式の売却益を過大に計上するなどの不正会計が認定されている。 これを受け、クシムは同日、勧告事実を認め「課徴金の額について争う意思はない」とする声明を発表した。 同社は不正の主因として、旧経営陣が企業グループ「シークエッジ」の利益確保を行動指針とし、不透明な意思決定を繰り返していたガバナンス(企業統治)の欠如を挙げた。 旧経営陣は既に解任されており、同社は今後、彼らに対する損害賠償請求を含めた法的措置を検討するとしている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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米SECとCFTCトップ、暗号資産規制の調和に向け連携強化を表明

商品先物取引委員会(CFTC)の新委員長マイク・セリグ氏の就任を契機に、米証券取引委員会(SEC)とCFTCは「調和(ハーモナイゼーション)」をテーマとした共同イベントを開催し、規制面での連携強化の姿勢を示した。 米国の暗号資産に関わる重要な連邦機関であるSECとCFTCのトップは木曜日に共同イベントに登壇し、デジタル資産の管轄を明確にする共通の政策策定に取り組む意向を表明した。 暗号資産関連法案が議会で断続的に審議される中、両機関は業界に一定の安心感を提供するため、それぞれ独自に規制政策の前進を目指してきた。CFTCではマイク・セリグ氏が先月上院の承認を得て宣誓就任し、すでに暗号資産関連の取り組みを進めている。セリグ氏は今回の発言で、暗号資産の定義や予測市場の規制など新たな政策課題を提示した。 CFTCはデジタル商品、コレクティブル、ツールが証券に該当しないことを明確化するため、SECの「常識的な暗号資産分類(タクソノミー)」の枠組みに加わる方針を示した。セリグ氏は、議会での立法決定がなされるまでの暫定措置として、「この枠組みを法制化する可能性についてSECと連携するよう職員に指示している」と述べた。 就任後初の公の場でのスピーチとなったこのイベントについて、セリグ氏は「CFTCにとって新たな章の始まりである」と述べた。 「私たちは現代の市場基盤が形成される瞬間を目撃しています。この変革の中で、CFTCは先進的な規制当局としての歴史的役割を土台に新たな価値を創造する機会を得ています」と話した。 また、これまで「クリプト・スプリント」として知られてきたCFTCの取り組みは、「プロジェクト・クリプト」と名付けられたパートナーシップ型の枠組みに移行すると説明した。 SECのポール・アトキンス委員長は、「セリグ委員長は市場の健全性を深く尊重し、イノベーションが米国民の繁栄に如何に寄与するかを実務的に理解する、まさに今の状況で求められるリーダーだ」と評価した。アトキンス氏の就任は、前任の民主党系ゲーリー・ゲンスラー氏によるデジタル資産分野への厳しい姿勢から大きく転換したことを示している。 アトキンス氏はさらに、両機関が「摩擦を低減し、必要に応じて基準や定義を調和させること、そして議会が重要な作業を終える間に市場へ信頼を与えるあらゆる手段を講じる」と表明した。 SECは証券を管轄し、トークン化や証券性の認定を受ける暗号資産の規制を担当する。一方で、ビットコインやイーサリアムのイーサなど主要トークンはCFTCの管轄下にある。 今回のイベントは、以前アトキンス氏とセリグ氏の前任で当時委員長代行のキャロライン・ファム氏が開催した共同会合を踏まえたものであるが、今回はドナルド・トランプ大統領により任命された両機関の正式なトップが揃い、セリグ氏が具体的な政策方針を詳細に示した点が特徴となっている。 新たな政策課題としてセリグ氏は職員に以下の指示を出したことを明らかにした。 「適格なトークン化担保の追加形態を責任を持って導入可能にする規則の検討」 「パーペチュアル契約など新しいデリバティブ商品を国内市場に呼び戻し、中央集権型・分散型の両市場で成長可能とするためあらゆる手段を講じる」 「ソフトウェア開発者に対し、明確かつ曖昧さのないセーフハーバーを設定することにコミットする」 「小口向けのレバレッジ取引、マージン取引、ファイナンス型暗号資産取引に特化した新たな指定契約市場(DCM)登録区分の創設検討」 さらにセリグ氏は、長年合法性の問題で訴訟が続いてきた予測市場に関しても新たなアプローチを取る方針を示し、「期待に基づいて取引される市場の精神に則り、CFTC職員にイベント契約に関する規則の策定を進めるよう指示した」と述べた。 【更新】2025年1月29日19:44(UTC):CFTCセリグ委員長の発言を追記。

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野村HDら4社、国内初「J-Ships」活用のVCファンド型セキュリティ・トークン発行手続きを完了

野村ホールディングス、野村アセットマネジメント、野村信託銀行、およびBOOSTRYの4社は12月2日、国内独立系ベンチャーキャピタル(VC)であるB Dash Venturesが運用するVCファンドを出資対象とするセキュリティ・トークン(デジタル証券)の発行手続きを完了したと発表した。発行総額は約80億円に上るという。 本件の最大の特徴は、証券会社を通じて非上場企業の株式や投資信託などを「特定投資家(プロ投資家や一定の資産を持つ個人)」向けに柔軟に流通させる「特定投資家向け銘柄制度(J-Ships)」を活用している点だ。 J-Shipsを活用したセキュリティ・トークンの発行、およびVCファンドを対象としたセキュリティ・トークンの発行は、いずれも国内初の事例とされる。 今回のスキームでは、BOOSTRYが開発を主導するコンソーシアム型ブロックチェーン「ibet for Fin」が採用された。 従来、投資事業有限責任組合を用いたVC投資は契約や管理の実務が複雑であり、これが個人を含む投資家にとっての参入障壁となっていたという。 今回、ブロックチェーン技術を用いて持分の管理や権利移転を電子化・自動化することで、事務負担を大幅に軽減し、特定投資家への新たな投資機会の提供を実現したとしている。 BOOSTRYが同日に公開した解説記事によると、本件のような「プライベート・アセット(オルタナティブ資産)」への投資は、世界的に拡大傾向にあるという。 同記事では、世界最大の機関投資家である日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、2025年3月末時点で4兆円以上をオルタナティブ資産で運用しているデータ(下図)を示し、上場株式や債券とは異なるリスク・リターン特性を持つ同資産が、ポートフォリオの効率性向上に寄与すると指摘している。 一方で、こうした資産は流動性が低く、従来は機関投資家によるアクセスが中心であった。 BOOSTRYは、2022年7月に施行されたJ-Ships制度について、成長資金を求める企業とリスク許容度の高い投資家をつなぐ仕組みであると解説。 厳格な基準を満たした「特定投資家」に対して行為規制の一部を免除することで、自由度の高い投資が可能になるとしている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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暗号資産の所得に20%の分離課税、政府・与党が調整入る──日経報道

政府・与党が暗号資産(仮想通貨)の所得について、株式や投資信託と同様に一律20%の申告分離課税とする調整に入ったと12月1日、日経新聞が報じた。 報道によると、政府は2025年末にまとめる2026年度の税制改正大綱への盛り込みを目指し、具体的な制度設計の調整を進めているという。 現行の税制では、暗号資産取引による所得は原則として雑所得に区分され、給与所得などと合算する総合課税が適用されている。 所得に応じて最大55%(住民税含む)となる税率が、金融商品並みの約20%へと引き下げられることになる。 金融庁は2026年の通常国会に金融商品取引法(金商法)の改正案を提出する方針を固めている。 この改正案には、未公開情報を悪用したインサイダー取引の禁止や、暗号資産発行者に対する情報開示義務の導入などが盛り込まれる。 同紙は、こうした厳格な規制による投資家保護の環境整備が、分離課税への移行の前提条件になっていると伝えている。 また、税制改正に伴い、暗号資産を組み入れた投資信託(ETF)の国内解禁も現実味を帯びてくる。 すでに米国ではビットコインETFなどが巨額の資金を集めており、日本国内においても同様の投資機会の提供が期待されている。 同紙は、税率が他の金融商品並みになれば取引が活発化し、結果的に税収増やブロックチェーン関連産業の育成につながる可能性があるとの見方を報じている。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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Securitize、EUでトークン化証券の取引・決済システム認可を取得 ― Avalanche採用で米欧市場接続へ【MCB FinTechカタログ通信】

2025年11月26日、現実資産(RWA)のトークン化プラットフォーム大手であるSecuritizeが、欧州連合(EU)におけるDLT取引・決済システム(DLT Trading & Settlement System:DLT TSS)の運営認可を取得したと発表しました。今回は、この発表の背景と、Avalancheが採用された理由、そして21XやtZEROといった競合他社との比較について詳しく見ていきます。 ※本記事の内容は、マネックスクリプトバンクが週次で配信している、FinTech・Web3の注目トピックスを解説するニュースレター「MCB FinTechカタログ通信」の抜粋です。マネックスクリプトバンクが運営する資料請求サイト「MCB FinTechカタログ」にて、過去の注目ニュース解説記事を公開していますので、ぜひご覧ください。   DLTパイロット制度とAvalancheの採用 今回の認可は、EUがブロックチェーン技術の証券市場への適用を検証するために設けたDLTパイロット制度(DLT Pilot Regime)の下で付与されました。 今回承認されたDLT TSSは、株式や債券などの「取引(売買の成立)」と「決済(資産の受渡)」をブロックチェーン上で行うシステムを運用できる認可となっており、株式であれば時価総額5億ユーロ未満、債券であれば発行額10億ユーロ未満の金融商品を取り扱うことが可能になります。 承認されたDLT TSSのインフラ基盤には、「Avalanche」が採用されたことがSecuritizeのプレスリリースにて公表されています。Avalancheは、1秒未満で取引が確定する高速なファイナリティ(決済完了性)と、企業が独自のプライベートチェーン(サブネット)を構築できる機能を有しており、金融機関が求めるコンプライアンス要件と即時決済ニーズを両立できる点が評価された形です。 認可の詳細とロードマップ Securitizeの欧州法人であるSecuritize Europe Brokerage & Marketsは、すでに2024年12月にスペイン証券取引委員会(CNMV)から「投資会社(Investment Firm)」としてのライセンスを取得しており、ドイツやフランスを含む主要EU加盟国・地域での活動が可能でした。今回の承認はさらに一歩進み、トークン化証券の取引・決済インフラそのものの運営を認めるものです。 DLT TSSを用いた最初のトークン化証券発行については、2026年初頭に予定されていることが公表されています。同社はすでにBlackRockと提携したトークン化ファンド「BUIDL」などで40億ドル以上の運用資産残高(AUM)を有しています。 BUIDLは当初Ethereum上で発行されましたが、現在はAvalancheやAptosを含む複数のチェーンに拡大しており、この実績と流動性を欧州市場へ持ち込むものとみられます。 米欧市場の接続と他社の動向 今回の認可における最大の特徴は、Securitizeが米国とEUという二大金融市場において、単独で正規のトークン化証券インフラを提供できるようになった点にあります。 競合他社の動向と比較すると、その優位性が見えてきます。同じEU圏内では、21XがSecuritizeに先駆けて2024年12月3日にDLT TSS認可を取得しています。さらに、AxiologyとLISEもDLT TSS認可を取得していますが、いずれも現時点で米国での認可インフラは保有していません。 また、米国のATS(代替的取引システム)認可を持つtZEROは、自社でEUにおける認可を取得するのではなく、英国の規制下にあるデジタル資産取引所Archaxと戦略的提携を結ぶアプローチをとっています。 このように、他社が地域特化や提携といったアプローチを採用する中で、Securitizeは自社で直接米欧市場に展開できるインフラを確立しました。これは、グローバルな流動性確保という点において大きなアドバンテージとなると考えられます。 考察 Securitizeの動きは、ブロックチェーンを用いた金融商品のトークン化の動きが、特定の国・地域だけでなく、グローバルな展開へと移行し始めたことを示唆しています。特に、規制に準拠した形で米国と欧州の流動性が接続されることで、機関投資家がトークン化証券へ参入する際のリスクは低減されると考えられます。 今後、日本においても同様の相互運用可能な規制枠組みが整備されるか、また21XやtZEROなど特定の国・地域での認可を取得している企業がSecuritizeと同じく他の地域への拡大を進めていくのか、今後の動向にも注目したいところです。 免責事項 : 本サイトは当ページのいかなるコンテンツや製品も推奨していない。本サイトは世界中他言語グローバルブロックチェーンサイトから引用したすべての重要情報を提供することを目的にしています。読者は上述の内容に関係したあらゆる行動をとる前に独自の調査を行い、自身の決断については全責任を負わねばならない。また、当記事は投資や金融商品購入のアドバイスではない。内容を参考としてご自由にご利用ください。

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バイビット、暗号資産ネオバンク参入へ銀行口座サービスを追加 米国展開も視野に

バイビット、暗号資産ネオバンク参入へ銀行口座サービスを追加 米国展開も視野に 世界有数の暗号資産取引所であるバイビット(Bybit)は、米ドルやユーロなどの法定通貨の保有・送金を可能にする新サービスを通じて、暗号資産ネオバンク分野への進出を計画している。 ブルームバーグが木曜日に、同社CEOのベン・ジョウ氏の発言として報じたところによれば、このサービス「MyBank」は、規制当局の承認を条件に2月に提供開始が予定されており、国際銀行口座番号(IBAN)を利用して18種類の法定通貨の送受信が可能になる。 暗号資産ネオバンクは決済などのサービスを通じて、デジタル資産企業が従来の伝統的金融(TradFi)との差別化を図る手段となっており、現在Ether.fiやKast、Offrampなどの複数の暗号資産ネオバンクが競争を繰り広げている。 バイビットのMyBank口座は、ジョージア州の認可銀行であるペイブ・バンク(Pave Bank)などの現地銀行との提携により提供される。利用者は入金後、即座に法定通貨から暗号資産への変換が可能となり、銀行システムからデジタル資産への移行手続きを簡素化することができる。 この取り組みは、レボリュートやロビンフッドといったフィンテック企業が銀行機能を構築した後に暗号資産機能を追加するモデルとは逆のアプローチである。バイビットは決済分野の拡充も進めており、今年初めにはペルーでBybit Payをデジタルウォレットと連携させた。 この展開は、バイビットがより広範な国際成長を目指す中で行われており、ジョウ氏は米国市場への参入も視野に入れているものの、その実現には認可を受けたパートナーの存在が不可欠であると述べている。 ドバイに拠点を置くバイビットは200以上の国・地域で8,100万人超のユーザーを擁し、長期的な目標として米国での株式公開(IPO)を掲げている。

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サム・アルトマン氏が生体認証SNSを構想、Worldトークンが27%急騰

サム・アルトマン氏が生体認証SNSを構想、Worldトークンが27%急騰 フォーブスが、OpenAIのサム・アルトマン氏がオンライン上のボット排除に向けてWorldcoinの活用を計画していると報じたことを受けて、WLDトークンが急騰した。 World Network(旧Worldcoin)のWLDトークンは水曜日、同報道を受けて27%超の上昇を見せた。同報道では、この議論を呼んできた暗号資産プロジェクトが、OpenAIのオンラインボット対策の大規模な取り組みと結び付けられている。 フォーブスによると、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏は、オンラインプラットフォーム上でユーザー認証をおこない、AIによる偽アカウントを排除するための「生体認証ソーシャルネットワーク」の開発を目指しているという。関係者の話として、OpenAIのチームはAppleのFace IDや、ユーザーの虹彩をスキャンして固有IDを付与するWorldの「Orb」利用の可能性を検討してきたと報じられた。 Worldは、OpenAIのCEOサム・アルトマン氏が共同創業した暗号資産プロジェクトであり、昨年のトークンセールではa16zやBain Capital Cryptoから1億3500万ドルを調達している。プロジェクトの中心は「World ID」で、独自開発の生体認証デバイスOrbを用いて利用者の虹彩をスキャンし、プライバシー基準に準拠した形で一意の識別子を生成する、分散型かつプライバシー重視のIDシステムである。 報道後、WLDトークンは急騰し一時的に他の主要暗号資産の多くをアウトパフォームしたが、OpenAIとWorldとの正式な提携は確認されていない。 World Networkはローンチ以降、注目と批判の両面を集めている。プロジェクトは世界中で数百万人を認証したと主張する一方で、ケニアでの一時事業停止や英国における個人情報の取り扱いに関する調査など、規制当局からの反発にも直面している。 それでも、生体認証をオンライン上のIDと結び付けるという発想は、生成AIツールによるソーシャルメディア上のスパムや誤情報の拡散が続く中で、なお関心を集めている。

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