世界最大級のステーブルコインUSDTを発行するテザーは、サウジアラビアにおいて機関投資家向け不動産資産のオンチェーントークン化を推進し、現実資産のトークン化事業を拡大している。
同社は木曜日、Hadronと称するトークン化プラットフォームを通じてサウジアラビアの機関投資家向けに不動産資産のトークン発行および管理技術を提供すると発表した。テザーはこの取り組みで、サウジアラビアのパートナー企業First Dataやフィンテック企業BKN301と連携している。
同社は今後、事業モデルを不動産分野にとどまらず、エネルギーやインフラファイナンスなど他の実物資産クラスへも拡大する可能性があることを明かした。
この発表は、テザーがステーブルコインの枠を超え、急成長を遂げるトークン化市場へと事業領域を拡げる最新の動きを示している。テザーは2024年にHadronを立ち上げ、資産トークン化を簡素化。また、同社は26億ドル規模の最大トークン化金資産であるXAUTの発行者でもある。
銀行や資産運用会社は現在、マネーマーケットファンドやプライベートクレジット、不動産、株式など伝統的資産をブロックチェーン上でトークン化する取組みを積極的に進めており、この技術によって決済効率の向上、投資家アクセスの拡大、資本効率の改善が期待されている。シティはトークン化証券市場が2030年までに5兆5000億ドルに達する可能性を見込んでいる。
サウジアラビアは「Vision 2030」と呼ばれる経済多角化戦略の一環として、金融サービスや政府、サプライチェーン管理など幅広い分野で企業向けブロックチェーンの導入を推進しており、注目される市場のひとつである。
テザーのCEO、パオロ・アルドイノ氏は声明で「Vision 2030によってサウジアラビアは、テザーのHadronのようなプラットフォームがもたらす影響を示す理想的な市場になる」と述べた。
